かつて、全国各地にあった「行商専用列車」
野菜などの農産物を得意客に届ける「行商人」しか乗れない行商専用車両のことです。
自分の背丈をゆうに超える高さの荷物を背負った「行商人」がこの専用列車で向かう姿は早朝恒例の風景でした。
京成電鉄では嵩高荷物専用列車(行商専用列車)を1935年から運行していました。当時は、1編成まるまる行商人だけが乗車する、行商専用列車としての運行で、最盛期には1日4往復が運転されていました。
しかし、流通機構が確立して道路の整備が進んだことによるトラック輸送の普及などの要因もあって、行商は日常風景から消えてしまいました。それでも、京成電鉄は2013年まで行商人専用車を運行していました。
関西では、近鉄がかつて運行していた、「伊勢志摩魚行商組合連合会」の「鮮魚列車」という団体専用列車がありました。
伊勢の漁港で朝揚がった新鮮な魚を奈良や大阪に運ぶ行商人のために、1963年に運行を開始。2020年の3月に廃止されました。
2020年に引退した鮮魚列車ですが、鮮魚輸送自体は一定の需要があるとの判断で、現在は一般の旅客列車に連結して運行される「鮮魚車両」が活躍しています。
車両にも伊勢の魚介類がポップに描かれ、より親しみやすいデザインになっています。また、特別に乗車体験ができるツアーや、車内で海産物を売るイベントなども検討中とのこと。
鉄道輸送の可能性が見直される昨今、全国でも鮮魚車両のような列車が現れると楽しいですけどね!







