レコード大賞の歴史を振り返るシリーズの16回目です。
第16回日本レコード大賞は、1974年(昭和49年)12月31日に帝国劇場で行われました。司会は高橋圭三
第16回の大賞は、森進一の「襟裳岬」
作詞:岡本おさみ
作曲:吉田拓郎
編曲:馬飼野俊一
その他のおもな各賞は以下のとおり
◎最優秀歌唱賞
五木ひろし「みれん」
◎最優秀新人賞
麻生よう子「逃避行」
◎歌唱賞
西城秀樹「傷だらけのローラ」
沢田研二「追憶」
布施明「積木の部屋」
八代亜紀「愛の執念」
◎大衆賞
梓みちよ「二人でお酒を」
殿さまキングス「なみだの操」
中条きよし「うそ」
山口百恵「ひと夏の経験」
◎新人賞
浅野ゆう子「恋はダンダン」
荒川務「太陽の日曜日」
城みちる「イルカに乗った少年」
テレサ・テン:「空港」
西川峰子「あなたにあげる」
◎作曲賞
筒美京平「甘い生活」(歌:野口五郎)
◎作詩賞
さだまさし「精霊流し」(歌:グレープ)
◎編曲賞
星勝「夕立」(歌:井上陽水)
◎企画賞
井上陽水「氷の世界」ポリドール(株)
海援隊「母に捧げるバラード」エレックレコード(株)
当時、ビクターレコード上層部や渡辺プロダクションのスタッフの反応は「フォークソングのイメージは森に合わない」「こんな字余りのような曲は森に似合わない」と評され吉田もこれ以上直せないところまで推敲を重ねたものの、当初はB面扱いでした。
累計では約100万枚のレコード売上を記録。森は本作で1974年の日本レコード大賞と、日本歌謡大賞の大賞をダブル受賞。
さらに同年の第25回NHK紅白歌合戦においてこの曲で4回目の白組トリおよび初の大トリを飾りました。奇しくも紅組トリも島倉千代子の同名異曲の「襟裳岬」!