旧統一教会の霊感商法などのマインドコントロールの問題が連日マスコミを賑わせていますが、寄生虫の世界にもマインドコントロールをする生物がいます。

 

それがハリガネムシです。

 

 

 

ハリガネムシは類線形動物門ハリガネムシ網ハリガネムシ目に属する生物で、体長は数センチから、1メートルにもなります。

 

 

水中に生きており、交尾したメスが産んだ卵は川の中で細胞分裂して、イモムシのような幼虫になって広い川底で「その時」を待ちます。

 

じっと待っているのは、カゲロウやユスリカなどの水生昆虫の幼虫に食べられるためで、食べられた幼虫は、水生昆虫の腸管に潜り込み、イモムシ状の体を折りたたんで殻を作り、「シスト」と呼ばれる休眠状態になり、やがて、成虫になったカゲロウやユスリカは羽化して陸上生活にかわり、そこで、もっと大きなカマキリなどの肉食昆虫に捕食されます。

 

こうした食物連鎖の過程を経て、やっとハリガネムシの目覚めの時となります。肉食昆虫の体内に入り込んだシストは成長を始め、昆虫の消化管内で栄養分を吸収しながらにょきにょき伸びて成虫に育ち、すっかり大人になって、繁殖能力がついたハリガネムシは、宿主のカマキリなどをマインドコントロールで操り、泳げないにもかかわらず水辺に向かわせ川や池に飛び込ませます。

 

 

ハリガネムシに寄生されたカマキリは、水面の反射光に含まれる、電磁波の振動が水平方向に偏った「水平偏光」に反応していることが報告されていて、この寄生虫はカマキリの脳に作用する神経伝達物質によって、彼らを活発に動きまわらせながら、水面の光を好むように仕向け、太陽や月の光を反射して輝く水面に身を投じさせているということになります。

 

そして、ハリガネムシはカマキリの体から出てきて水中に戻り、繁殖して一生を終えます。一方、泳げないカマキリは溺れ死ぬか、魚などに捕食されてしまいます。

 

 

ハリガネムシに寄生され、マインドコントロールされることによって川で自殺をする昆虫はたくさんいますが、それらの昆虫はただ無駄死しているのではなく、川や森の生態系において大切な役割をもっているそうで、そのあたりについてはまた次回!