五月雨忌に想う!
今朝の熊本市内は線状降水帯がかかって早朝から強い雨が降り、梅雨本番を思わせました。梅雨の名曲に村下孝蔵の『初恋』があります。1983年のヒット曲。「五月雨は緑色」で始まる詩情豊かな歌が、思春期の切ない記憶と重なって胸に響きます。99年に急逝した村下孝蔵の命日6月24日は「五月雨忌」と呼ばれます。1953年生まれの村下孝蔵と同じ年に、熊本市出身の拉致被害者 松木薫さんが生まれています。語学留学中の大学院生だった松木薫さんは1980年5月頃(当時26歳)。語学修得のため滞在していたスペイン・マドリードで消息を絶ち、後に北朝鮮に拉致されたと判明しました。46年間、帰国を果たせないまま今年の6月13日で73歳。家族は寂しさを抱え、再会を切望しながら苦難の人生をたどりました。父の益雄さんは拉致の事実を知らないまま75歳で亡くなり、母のスナヨさんは認知症が進んで寝たきりとなり、92歳で力尽きました。姉の齊藤文代さんも高齢となり、体調が思わしくありません。全国の拉致被害者家族と共に救出を訴え続け、弟の誕生日には毎年、街頭で署名を集めてきました。名曲「初恋」はこう結ばれています。『浅い夢だから 胸をはなれない』この歌詞は本来のラブソングという枠組みを超えて、事件が起きる前、当たり前だった日常が今となっては、その幸せな記憶がまるで「一瞬の浅い夢」だったかのように拉致被害者の家族には遠く感じられることでしょう。拉致問題のご家族の、「風化させない」「絶対に忘れない」という祈りと苦悩はいつまでも胸をはなれず、聴く者の胸に深く突き刺さるフレーズへと変貌します!