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韓国映画、ドラマ、たくさん観たい!
渡辺美里、岡村靖幸、佐野元春、大江千里、EPICで育ちました。

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大島渚監督の奥様小山明子さん
20年振りの舞台出演。

1/15に監督がお亡くなりになり
舞台初日が1/16。

こんな大変な状況の中でも芸事を生業にしてる人は舞台を降板する事は出来ません。

その初日を観に行くことが出来たのは
私にとっても特別で感慨深い一日となりました。


お伝は明治12年、
日本で最後に斬首刑となった人物。

最初の旦那様を毒殺したとかいろいろ云われはあるけど、強く真っ直ぐに生きる女性。

病気の旦那様を献身的に看病したとも言われています。

しかしその病気の旦那様を救いたいが為に、薬をもらうため娼婦のような生活になってしまう。

そんな波乱な人生を三人のお伝が
見事に演じ切っていました。

1人は小山明子さん
2人目はピープルシアターではおなじみのコトウロレナさん
3人目は伊東知香さん。


お伝のセリフで
「亭主の為女房が苦労するのは当たり前」

と言うのがあります。

力強く言い放つ小山明子さんのセリフに涙が止まりませんでした。


大島渚監督をずっと介護してた現実。

演技は現実と重なり、
会場からもすすり泣く声が聞こえてきました。

もう一つ感動した事があります。
キャスト皆さんが、明治の人になり切っていた事です。

あの中に一人でも昭和や平成の雰囲気を出した人がいると、あのお芝居は台無しになります。

明治に生きた毒婦と言われた
波乱万丈のお伝。

そのお伝の生き様を表現したかのような、假屋崎省吾先生の竹のみの舞台美術も凛としていました!

真っ直ぐな竹は心を表してるような、
グネグネとうねりのある竹は波乱を表してるような。

そして演技と音楽が一体化した情緒ある演出も素晴らしかった。

うぐいすの鳴き声、風の音、
和楽器とテクノなサウンドなど
舞台上で披露してたのも斬新でした。


あとはなんと言っても知香さんの立ち居振る舞いは艶やかでしなやか。

知香さんの心も描かれてるような演技にさえ感じました。

コトウロレナさんも
お伝の若くてあどけなくてやんちゃな部分も引き出されていて可愛かったです。

脚本、演出の森井睦さんのお芝居は
何を見ても心の奥に深く響きます。

その時代に生きた強い女性
今の時代にも訴えかけるメッセージが隠されている気がしてなりません。