Pelorus River Trackと私の決断 | Story of our…LIFE!

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2017〜2018『Te Araroa』を夫婦で 1895km地点まで歩きました。
ひとり旅が好きな自由な旦那と、その自由さに憧れる私。
この先2人で、どれだけの世界を見れるだろうか。
私達の人生の物語…

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Te Araroa 84日目



夜、22時半頃眠りについたのだけど

やたら外が静かだった。

若者たちの集まりとくれば、きっとワイワイするだろうと思ってた。

けど、それも許せるような、若者達の人の良さも感じていたので、拍子抜け。


朝、ツェルトから外を見てみる。

あれ??

若者たちの家がない!

キレイに片付けられている。

若者たちの姿もない

どこいった?

夜中に出たか、朝早くに出たか

にしても静かだった。



HATからひとりの女性。

HATに着いた時、中にザックが置いてあった、その人だ。

この人もいつ帰ってきた?

その女性は、中国人。

よし、ここは旦那の出番!

二人の間で中国語が飛び交う。

スムーズな会話。 

今日は中国の旧正月、1日目だそうです。

中国の人達が一斉に帰省したり、

旅行したり、中国国内外でえらい人数の移動が始まっている日。

『春节(chun jie)』

その時に食べるお菓子、(中に甘い何かが入っている、堅めの餃子の形した揚げたお菓子)

を私達にHAPPY NEW YEAR

と言って渡してくれた。


昨日はこのHATから朝6時に出発して、山を登って来たらしい。

なんと、色々トラブッて帰って来たのは23時だそう

ハードでしたね…


そんな女性に『再见(zai jien)』

と言ってお別れした。


さぁ、歩きます。

まずは手始めに、吊り橋。

旦那はひょいひょいと。

揺れてますよ

私はやっぱり苦手です

落ちたら死ぬ。とばかり思いながら、一歩ずつ。

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出発してまもなく

私の気持ちがダメになっていく。

涙が溢れる。もうダメだ

一旦、旦那と休憩しがてら、会議。

なんとなく落ち着き、再出発。



そして、またしばらくして




(ここからは、私の情けない姿です。

だけど、ありのまま書いてみようと思います。)


ごめん、やっぱりダメだ。

辛くて仕方がない。

どうしてこんなに辛いのかわからない。


けど、このまま行けばもう戻れない

旦那と立ったまま話をする。

涙が止まらない。

声を出して泣く。

旦那は

『そんなに辛いなら、戻ろうか

ここでTe araroaをやめてもいいんだよ。

辛い思いしてこのまま歩いてても、僕も辛いし、それなら普通に旅をしてもいい。

日本に帰ってもいいんだよ、僕も一緒に帰るよ』


『自分自身の気持ちに素直になればいいよ。

周りの人の事、ブログのこと、この旅を知ってる人の事を考えて、続けないといけないって思うなら、それは違うから。

自分の気持ちだよ。』

と。

私は

涙が止まらない。

やめたいのか、続けたいのか


2人の旅だ。自分の意思だ。

楽しく過ごしたい。歩きたい。

このままではダメだ

けど、この先に行く気持ちが湧いてこない。



違う私達の旅を始める…?


Te araroaは歩きたい

歩けるところまで歩いて終わりたい

けど、辛い

辛い気持ちが私を襲う。


ここまで数十分が過ぎていた。

立ったまま、荷物を背負ったまま。


色んな気持ち、これまでの風景、苦労、楽しかったこと、この先のと、頭の中を駆け巡る。

今決めなければ


そして、

私は旦那に泣きながら、

『ごめんもうこの先を行けない

と、伝えた。

旦那は、

『うん、わかった。戻ろう。

Te araroaをここで終えよう。』


私は旦那に寄りかかりながら、

『ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい

と大声で泣いた。


旦那は、

『いいんだよ、よく頑張ったよ!戻ろうか』

と。


涙声だ

滅多に泣かない人が



2人の旅。

どちらかの気持ちに合わせなければならない。

これまでもぶつかり合った事もあり、

私に寄せてくれた事が多くある。


この時、私は、旦那と行けるところまで行きたい。と思った。

旦那の涙ぐんだ気持ちがグサリと刺さり、私の気持ちを一転させたのでした。


そして、

行こう。歩いて行こう。』

と、伝えました。



その時の旦那の気持ちは、後から聞きました。

『あぁ、これで、ここでTe araroaが終わるんだなと思ったら、すごく寂しくなったんだよ。

あんな気持ちになるとは思わなかった

けど、やっぱり行こう。って言ってくれて嬉しかった

と。



そうして、歩きだしました。

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前を向き歩く。
時々、後ろの景色も眺めながら。

あまり覚えてはいないけど、
一緒にこの道を行こう、という気持ちで歩いていたと思います。

Browning HATに到着した私達。
4人の先客。
もちろん、私達はツェルトを建てる。
川沿いの松林の中で夕飯。
ゆっくりコーヒーを飲み、本を読み、チョコレートを食べ…
今日のこと、これからのこと、お互いの気持ちを話したりした。
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このチョコレート、色んな種類があって、
すごく美味しい。
全種類制覇してやろう…


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明日も2つ先のHATを目指します。



本日のTe Araroa歩行距離15km

total 1881km 地点