こんにちわ。
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さて、コウタくんの夢を叶えにきたというミント。
この先に展開はいかに~~!?
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ジリリリリリ・・・・・
ジリリリリリリ・・・・・
ジリリリイリリリ・・・・・
「ねぇ・・・・。ねぇってば!」
「イタタタタっ!なんだよ急に!」
ミントが僕の顔の上で暴れだし、僕は慌てて目を覚ました。
「なんだよぉ。もぉ~、痛いなぁ。」
「なんだよ~、じゃないよ。一体何分間目覚まし時計鳴らしてたら気が済むの??耳がおかしくなっちゃうよ!」
「あーーー。ごめんごめん。でもさ、別に今日は休みなんだし、いいでしょ。」
僕は頭を掻きながら、少しめんどくさそうに答えた。
「コウタ君、君は本当にイモだね。」
イモ?
「・・・なにそれ?」
「いつまでも蝶々になれないイモムシのことだよ。」
ミントがウンザリした口調で言った。
「なぁーに言ってんだか。休みの日くらいゆっくり眠らせてくれー。」
それでも眠気に勝てない僕は適当にあしらうようにそう返事をした。
「せっかく蝶々になってキラキラ輝くために生まれてきたのに、その前段階のイモのまま一生を終えようとしているコウタ君!ボクはそんな君が可哀想すぎて見てられないんだよ!」
「うるさいなー。じゃー、どうしろっていうんだよ!?」
「うん、だから、昨日いったでしょ?一緒にコウタ君の夢を叶えよう!」
あぁ、そうだった。昨日は別件が入って話が中途ハンパに終わったけど、確かそういう話だったな。
「早速だけど、コウタくん。君の夢は何?」
「夢かぁ。まず億万長者でしょ・・・。で、南の島に別荘を持って、好きな仕事して暮らしたいなって感じですかね。」
「へー。億万長者って、どんな億万長者になりたいの?」
「んっ?どんな億万長者って?億万長者は億万長者でしょ?」
「コウタ君、それって本当?じゃあ例えば億万長者って世の中にどれくらいいるか知ってる?」
「・・・いや、知らないです。」
「何人いるかも知らない億万長者を、コウタ君は全員一緒だと思ってるの?それっておかしくない?」
「たしかに・・・言われてみればそうですね。」
「だよね。じゃあ、億万長者ってどんな暮らしをしてるか知ってる?」
「いや、知らないですね。優雅に遊んでる感じ?」
「本当にそう?確認した?」
「いや、してないです。イメージです・・・。」
「コウタ君さぁ、本当に億万長者になりたいって思ってる?」
「お・・・おもってますよ!億万長者の方が何かと便利だし・・・。」
「億万長者が何かと便利って本当?どこでどうやって調べたの?証拠は?」
「あ、いや・・・。ないですね・・・。」
「だね。おかしな話だね。本当に億万長者に憧れてて、本当に夢なら、そんなに知らなすぎるって逆に不思議だとおもうんだけど。」
「は、はぁ・・・。」
「例えば、アイドルが好き!アイドルになりたいです!っていう人がだよ、アイドルグループのこと全然知らないし、オーディションにも行ったことなくて、ダンスもしたことなくて、実際にアイドルのライブも見に行ったことないって言ったらどう思う?」
「・・・おかしいですね。アイドル、目指してないよね?ってなりますね。」
「だよね。コウタ君。それと一緒だよ。」
はぁ・・・・。言われてみればそうだ・・・。
僕はミントの言葉にがっくり肩を落とした。
僕はなにも知らないくせに、目指そうとしてたのか・・・。
そりゃいつまで経っても叶わないわけだ。
「コウタ君、そんなに落ち込むことじゃないよ!夢の描き方なんて普段の生活の中でなかなか習ったりしないからね、ほとんどの人が同じ状態になってるんだよ。だからコウタ君にはまず、ちゃんとした夢の描き方から教えてあげるからね。」
夢の描き方か・・・たしかに聞いたことなんてないな。
「それ聞いたら、僕も夢が叶えれるようになるかな?」
「もちろんだよ!」
ミントは自信満々にシッポをピンと立てた
。
なんだか僕の人生が変わり始めそうな予感がした。
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はい、ということで、みなさんは大丈夫ですか?
夢の描き方・・・気になりますねーー。
ではまた明日ーーー。
「せんせー!」