テイク イット イ～ジ～♪
テイク イット イ～ジ～♪
あさっての方向に流れた流れ星ならば
二晩ゆっくり眠ってからつかまえにいくさ♪
小気味良いテンポにあわせて、やさしい歌声で、
ふわふわした歌詞がそのまま僕の心にスッと入ってくる。
自分が想定しなかったハプニングと出会った時に、
その人の本当の性格がわかるといいます。
いつも会社でイライラしている上司。
厨房の奥で怒鳴り声を上げている店長。
ネチネチといつまでも後輩の失敗を攻めてくる先輩。
急に前に割り込まれて、態度を悪くする彼氏。
脱いだ靴下を洗濯機までもっていかない旦那に腹を立てる奥さん。
何時間も並んで、いよいよというタイミングで売り切れを告げられたときのやるせなさ。
僕たちは、どこかで自分の思い通りに世の中が回ってくれるものだと思っている。
だから腹が立つのだ。
『なんで思い通りにならないの！？』
と、傍から見ればどうでもいいことにキリキリと怒りをぶつけるのだ。
先日、金曜ロードショーでルパン三世が流れていた。
何度も観た映画を久しぶりにじっくり見ていた。
すると、これがまた面白い。
何が面白いかって、ルパンも次元も、とにかくピンチに強い！
危機的状況に追い込まれると、
『面白くなってきたぜぇ～！』
と必ず一言目に言い合っているのだ。
そんなシーンが何度も流れていた。
と、ここまではコーチングや心理学を勉強する中で何度も例えで出てくる話だったので目新しさというよりは、「本当に言ってるわ～」ぐらいの感覚だった。
そんな中、僕が強烈に感動したシーンがあった。
ルパンが敵の罠にはめられて、誰ひとりとして抜け出したことのない地下牢のようなところに閉じ込められた。
その地下牢、たくさんの死骸や骸骨がそこら辺に転がっているとても不気味な場所。
そこに数時間前に先に閉じ込められたと見られる銭形警部が疲弊した表情で登場。
銭形警部
『ルパ～ン、出口はどこだ～。』
ルパン
『とっつぁ～ん、その様子だとだいぶ探し歩いた様子だね～。それよりも火ぃ貸してくれ！タバコが吸いてぇのよ。』
疲れ果てたとっつぁんを尻目にタバコを吸い、吸い終わって一言。
『とにかく、ジタバタしたって仕方がないや。おやすみ、とっつぁん。』
ねっ、寝た？？？
出口のない死骸と骸骨だらけの地下牢に閉じ込められたのに、タバコ吸ってすぐに寝た！！
この図太さを見たときに僕は強烈な感動を覚えた。
ルパン、かっこいい～～～！！！
普通、焦るよね？
普通、驚くよね？
普通、なんとかしようとするよね？
でもルパンは、即寝た！
そして見事脱出に成功するのでした。
（カリオストロの城より）
ピンチに強い人というのは、我慢強い人ではない。
ピンチに強い人というのは、柔らかい人なのだ。
なにかハプニングに見舞われた時に、
すぐになんとか解決しようとするのは大切かもしれないが、
その場ですぐに解決できそうにないことは、
解決しないでおくという柔軟性も必要。
なんといっても今の時代は、答えを求めてネットを叩けばある程度はすぐに答えが出てしまう。
すぐに白黒はっきりつけないと気がすまないという人が多い。
でも、やっぱり魅力的な人間に共通するのは、
『余裕たっぷりのオーラ』が出ていること。
ルパンのカッコよさをまじまじと見せつけられて、
僕はそれ以降毎日のように家を出るときには『余裕！』と１０回口ずさんでいるのでした。
そう、
あさっての方向に流れた流れ星なら、二晩ゆっくり眠ってからつかまえにいけばいい。
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『ボイスセラピーのご紹介』
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