ナナコのオフィシャルサイトで事前申し込みをすませておくとナナコカードの受け取り作業が早く終わる
ナナコカードを入手するためには、ナナコのオフィシャルサイトに用意されている申し込みページや、店頭で配布している申込書に、名前、住所、電話番号、メールアドレス、会員サイトへのパスワードなどの個人情報を記入する必要がある。ナナコカードの受け取りは、どのセブンイレブンでもかまわない。発行手数料は300円だ(アプリタイプでは発行手数料は無料)。
スイカカードではディポジットシステムを採用しており、スイカカードを返却すると発行手数料の500円が返却される。ナナコカードではこうしたシステムを採用しておらず、ナナコカードを返却しても300円の発行手数料は返却されない。ただし、6月10日までは200ポイント(200円分)が付与されるキャンペーンを行っており、ナナコカードの発行手数料は実質100円になる。
ナナコでは、決済に対してポイントが付与される。ただし、付与率はナナコ加盟店によって異なるほか、ナナコ加盟店であっても、ポイントの付与対象外となる決済が存在することに注意したい(たとえばセブンイレブンでは、公共料金の払い込みや各種クーポン券などの購入時にはポイントが付与されない)。ちなみにエディやスイカでは、クレジットカードでチャージした場合のみ「クレジットカード利用のポイントがクレジットカード側に付与される」仕組みだ(一部例外あり)。一部の決済はポイント付与対象外になるとはいえ、決済金額に応じてポイントが付くというのは珍しい。
チャージ作業は、セブンイレブンのカウンターで行う。現状では現金しか受け付けていない。チャージは1000円単位で、1枚のカードにつき、3万円未満(2万9999円まで)のチャージが行える。
実際に1万円ほどチャージして使ってみた。決済はスピーディーで、エディやスイカとほぼ同じ感覚で使える。センターと通信を行うため、決済に時間のかかる少額決済クレジットサービス(iDなど)に比べると、作業は快適。また、レジのセンサーとカードが1.5cmから2cmほど離れていても、決済は可能だった。財布の中に入れっぱなしでも、ほとんどの場合には決済が可能だという。
ナナコの会員サイトでは、利用履歴や残高、獲得したポイント数などが確認できる。ただし、当日分がリアルタイムですぐ確認できるわけではなく、前日分までの履歴が表示される。履歴情報として表示されるのは、購入店舗(現状ではセブンイレブンのみ、店舗名はわからない)と支払い金額など。
電子マネーとして先行しているエディやスイカと比べると、入手方法がやや複雑になっていることが気になった。たとえばエディカードは、コンビニエンスストアのam/pmの店頭で気軽に購入できるほか、最近ではエディアプリがプリインストールされている携帯電話も多い。現金をチャージして普通に使うだけであれば、個人情報の入力は必要ない。クレジットカードでチャージを行う場合に、決済に必要な情報を入力する必要があるだけだ。
しかしナナコではクレジットカードにひも付けされない普通の電子マネーカードでも、細かく個人情報を入力する必要がある。
正直なところ、ここまで細かく個人情報を入力させる必要があるのかどうか、ちょっと疑問に感じた。セブン&アイホールディングスにこの件について聞いてみたところ、「紛失時の対応や、マーケティング情報の収集のために住所や電話番号を入力してもらっている」という答えだった。
「マーケティング情報の収集」という意味では、きわめて詳細なユーザー情報や属性、それに密着した購買履歴が入手できるため、「セブン&アイホールディングス側にとっては」メリットは非常に大きい。しかしユーザー側としては、いくらポイントが付くといっても納得しきれないし、フェアな取引とはいえない。もちろん、万が一情報漏洩が起きたときには、ユーザー側の被害は大きい。
決済はスピーディーだし、「決済金額に応じたポイント付与」という仕組みも優れていると感じるが、現状の申し込み方法は企業側の論理が表に出すぎていて、改善の余地があるかもしれない。