第六章閃光
とあるステージの、観客席のところにレニーは辺りを眺めていた。
「こんなに、広かったらさすがにきついな。」
そんな事を、呟きながら右耳に手を当ててインカムに問いかけた。
「こっちは、異常なし。そっちはどうだ?」
すると、シノアが真っ先に答えた。
『こっちも、異常なしです』
『僕も、異常ありません』
『問題ないわ。』
『俺も、異常なしだ』
次に、ジャック、マリ、ダイゴが応答があった。すると、ほとんど見たから異常はなしか。不意に、ステージで練習しているアイマス達に目が入る。この分だと、大丈夫かな。そんな事を、頭の中で呟いていたら、違和感に包まれた。彼女達の直ぐ上に目をやった。
「おかしい・・・・・何かがおかしい。」
『おかしい?、何の事?』
マリが、問いかけたが応答せずに嫌な予感が脳裏を取り過ぎた。
「マリ!今、彼女達が居る所は調べたか!?」
「え?・・・ええ、あ・・・・でも、一か所だけ調べてない」
「おい、まさか_____
「天井を」
「まずいッッ!!」
ダンッと、ステージの方に走り出した。走りながら、天井を見た。すると、天井に着いているスポットライトが独りでに揺ら揺らと、動き出した。
[おい、相棒まずいんじゃねぇのか?]
九羅間が、聞いてくる。
「ああ、大いにまずいね。どうする、この距離じゃあ間に合わない!?」
[仕方ねぇな・・・・・・相棒、力貸してやるよ。]
その言葉に、驚いた。まさか、自分から力を貸してくれるなんて。レニー本人からは、何度かあったが九羅間自身から、言ってくるのは初めてだ。だが、今はそんな事はどうでもいい。
「じゃあ、頼むぜ。九羅間!」
[ケッッ!]
それと同時に、レニーの全身が*オレンジ色の姿に変わった*。
一方ステージ場に居る。
メンバー達は、驚愕の顔しながら固まっていた。理由は、単純____天井に付いていたスポットライトが、落ちてきたからだ。体が、動かないまるで目には見えない錘が付いているのではないのかと思わせるほど体が、重くて動かなかった。声が、聞こえない、何もかも止まって見える。美希は、死を覚悟したもうダメかと思ったその瞬間______
*何かが*来る音がした。その音が、聞こえる方に顔を向けるとオレンジ色の何が映った。言葉で、例えるのならそうまさに、*閃光*の様だった。その、閃光は上空に向かい飛びやっとその姿が判明した。
オレンジ色で染まった、上下の長袖。髪も、オレンジ色で染まり髪の一部が、長くなり少々違和感が合ったが特に気にする必要はない。だが、その少年の顔を見たとき脳裏に電撃が走った。その理由は、少年の顔にあった、そう___あのレニーだったからだ。
レニーは、スポットライト目掛けて右手に力を込め殴りつけた。スポットライトは、跡形もなく消えた。
「ふう~。危なかったな」
そんな、呑気の事を言いながらステージ場に着地してきた。
それと、同時にオレンジ色の衣が光の粒子になって消えた。
「レニー!大丈夫か!?」
後ろから、ダイゴ達の声が、聞こえた。
「ああ、なんと______
途中で、頭を押さえながら左肘を地面に突き苦悶の顔をした。マリが、レニーの体を支えながらやっとのことでたっている様子だった。そんな、苦しそうにしていたレニーに見かねたマリは、激怒した声で言った。
「全然、大丈夫じゃあない!そんな事、続けていたら本当に死んじゃう!!!」
レニーは、笑いながら言った。
「死・・・・か・・・・・。それも、悪くないかな」
「!?、レニーあなたまさか______
「分かっている。俺は、死なないし、死ぬ気もない。_______俺は、生きるために戦う。」
その眼には、生き生きとした目をしている。
(こんな、目をしたレニーは、始めてかもしれない。)
「それに、*あいつ*との約束も守るためにも生きないとな?」
「分かった。でも、無理はしないでよ。」
こくりと頭を、軽く頷いた。
「ん?」
ポケットから、ブーブーと言う音が聞こえた。
ケータイを取り出し、画面に非通知と書いていた。
「もしもし?」
『あ、レニー。良かった、繋がって』
「セレスさん。どうして、俺の電話番号知っているんだ?」
『そ、それは・・・・・』
「まぁ、別に良いけど・・・・で、何か用か?」
『ええ、あなたの剣折れたって言ったでしょう。三日前に」
そう。三日前、俺の刀___天叢雲剣がクルルといヴァンパイアの長と戦いその際に天叢雲剣が折れてしまったのだ。それで、今回イギリスに居る____セレスに刀の修復を頼んだのだ。
「叢雲は、直りそうか?」
『それが、刀の再生は不可能らしのよ。』
「そうか・・・・まぁ何となく分かってたけど。」
『ごめんなさい。あなたの力になれなくて』
「いや、あんたはよくやってくれたよ。それに、これで決まりだし」
『どういう事?』
「魔剣だよ。」
『そんな事、可能なの?』
「ああ、イギリスの全面協力が必要だけどな____協力してくれるか?」
「も、もちろん!で、何を協力したらいいの?」
「まず、刀の形だな。今回は、太刀ではなく、*日本刀だ*。」
「え?、日本刀なら日本の職人が作った方が良いんじゃないの?」
「それは違う。セレスん所には、良い刀を打ってくれる奴が居るじゃないか。」
「なるほどね、分かったわ。じゃあ」
ピッと電話の回線切った。
