スタートライン | 少しずつ

少しずつ

いつも後回しにしてた自分のこと
これからは大切にして生きよう
少しずつでいいから


母に借りた100万円


わたしが

やりたいこと

学びたいことのために


借りたお金




当時

100万円が用意できなくて




そして

母は100万円なんて大金は

持っていないと信じていて






・・・・・そう



持っていないと思ってたからこそ


言えた




「わたし、ずっとお母さんに甘えたかったの」




「お母さん」



「100万円 貸して」




電話口で話した あの夜

本音は

わたしは弱音を吐かず頑張ってきた

お母さんに心配かけないように
頑張ってきた


よしよし して欲しい…だった



100万円の話をするつもりで

電話をしたわけではなかった









あの日から





3年もの年月が経っている






コツコツと毎月返済して


今月が 最後になる









返していく中で



子どもの学費が要らなくなったり

思いがけず 入金があったり

学んだことを活かした仕事に就いたりして



母への返済残額を ひとまとめにして


返すことも できたんだけど







それはしなかった








わたしには

返し終わることのほうが


怖かった








母が居なくなりそうで


怖かった






役目が終わると


母が消えてしまいそうで




怖かった








完済=母が居なくなる


なぜ

そこに結び付くのかは


わたしにも わからない










母に100万円を借りる前までのわたしは



頼まれてもないのに

父が亡くなってから20年間に渡り

継続的に

母へおこづかいを渡していた 





母から受け取ることの方が

難しかった






借りた100万円を

返さないで 


そのまま もらうことを


ひとつのチャレンジにしてみるのも

いいかなと



真剣に悩んだり考えたり

したこともあった





だけど


わたしは返すことを選んだ






わたしは返すことができる人

わたしは生み出すことができる人

わたしは受け取ることができる人

じゅうぶんに受け取ってきた人







母の愛を 

受け取って来なかったと

どこかで 拗ねただけ




本当は 本当は 本当は

いっぱい

受け取って来た





与えられるということは


受け取った経験があるから…




与える=受け取る

同じなのだ







借りたお金で学んできたことを

活かせる仕事に就き

働いた


家族のことに集中したくて

働くことをやめたりもした



どちらも

わたしの心とからだのタイミングで

やってきた




そして

ありがたいことに

働きに出ていても 働きに出ていなくても

わたしのところには

豊かさが変わらず 届いた






収入は「働き」とは関係がないことを

知った








あと6回

母の口座へ振込をしたら完済



終わっちゃうのかな



完済することが

うれしいとか ほっとするとか


それよりも

終わっちゃうのかな・・・



そんな感情が強かった







そうやって

じぶんの感情を眺めていた


昨年の夏



元気だった母は  倒れた






「まだダメ。お母さん いかないで」


泣きじゃくる わたしがいた





母が消えそうで 怖かった


もしかしたら

救急車で運ばれ
入院している母に


会えないまま

母はいなくなってしまうんじゃないかと


震えて

眠れない日を過ごしたりもした





怖かった…









そんな経過を辿りながらも



いま 母は・・・


退院し

兄家族と同居して

介護をしてもらいながら暮らしている




生きている


この世で 生きている







実は最近

お友だちに お節介をした

「怖いをちゃんと感じるために」
「安心安全な場所で避難訓練だね」



その言葉は

彼女へ

そして、自分へのエールだったと

いまになって思う






今日は

最後の振込をしてこよう




ほんの少し


いや、本当は 結構怖いけど





「よんちゃん、これは避難訓練だよ」



そんな言葉をかけて


振込をしてこよう








スタートラインに立つ


そんな気持ちで行こう





完済までに

3年かかったけど…

そして
3年かけたけれど





完済した翌日となる

明日は



母に「ありがとう」を伝えに行く





母との時間が待っている 









どんな感情をも丁寧に扱っていく



日常生活の中で

実践している途中。



途中だけど

わたしのスタートラインにしよう





何度もスタートラインに立ってみよう










ありがとうございます


よん♡