辻麻里子氏の著書としては穏やかな方だと思う。前に『22を超えてゆけ』を読んだが、内容が??だった。内容がオカルティックすぎてついていけなかった、お前これ絶対自分で体験してへんやろ!?自分のこととして、というのがあってもお構いなく進んでゆく。それに取り残されて読者は置いてけぼりをくらう、そんな印象を受ける。

 

それに比してこの『魂の夜明け』という本は何と楽しいいことだろう。主人公が犬の散歩をするシーンで始まるが、何とその情景の甘美なること!筆者の犬に対する、こういう困った所がある、でもそれも含めて愛する、というのが伝わってきて、ペットのいない僕ですら、温かな気持ちになる。

 

ここで前書いた千野帽子『物語は人生を救うのか』が効果的かどうか確かめたくなる。でも同書で呈示された基準を使おうとしてもうまくいかない。やはり自然かどうかは著者がオカルト界の人間であるということを避けては通れまい。

 

最後に繰りかえしになるが、これは日常の誰にでも了解できる事柄を扱っているから成功していると思う。だから新興宗教の教祖も明らかにヘンな結論はとれないことを分かってほしい。

 

閑話休題。これは本の感想。本当に述べたいのは表題からも明らかなようにあとがきの感想。

読むと急かなで書いてある。でも結構間違えている。ちょっと見ただけで三か所は間違えている。熟語の読みを入れたらもっとかもしれない。僕は昔旧かな派だったが漢字変換の煩雑さを考えると、新かなで行くのがいいかな、と思う。第一今打っているパソコンも新かなだからサクサク打てる訳で。