今日、AKB48劇場がリニューアルして新しい「ここからだ」公演が上演された。
中身をちゃんと見ていないのでその内容について言うことは控えます。
ここでは、YouTubeで公開された
M.04 劇場へようこそ
M.14 緞帳を上げてくれ!
の2曲から見えるものについての感想です。
最初に言うと、この2曲は似た曲ですね。曲調も歌詞もアレンジも。
それはたまたまこの2曲がそういう感じなだけかもしれないのでまあ良いとして、
「劇場へようこそ」の歌詞の一部、
「まだまだ未熟な私たちのステージを、さらけ出すみたいに歌って踊って、成長の記録」
って…
「PARTYがはじまるよ」公演ならそうだろうと思うんですが、20年目にやる公演もそういう感じなんですね。
私はそうじゃないだろうと思うんですが、秋元康の考え方はそうなんでしょうね。
良い意味でも悪い意味でも「20年経ってもAKB48は変わらない」ということなのでしょうか。
「緞帳を上げてくれ!」にいたっては完全に「初日」の焼き直し。
ホントにこんなに「なんも変わらない」でいいのでしょうか。
私は2024年の新作として現時点でのものをある程度盛り込んだ内容にした方がいいと思うんですが、そうではないのでしょうか。
曲も歌詞も振付も演出も、です。
観ていて一番「あぁ、やっちゃったな…」と感じるのがM14でのステージバックのスクリーン。
これ、以前のNGT48の公演もこういう「動画を流す」という演出をやってたんですが、これって「劇場公演」というキャパ250のライブハウスで行う「ライブ」を分かってない人がやりたがる演出なんですよ。
これはミュージックビデオでやる演出なの。
アリーナクラスの大画面LEDスクリーンもこれでもいいかもしれない。
でも、演者とあまり変わらない2m程度の高さ、演者の直後、に置いたスクリーンでやる演出じゃない。
2022年にHKT48のコンサートツアーで似たような演出があって、その時にも「これは良くない」と書きましたが、
歌詞を出すのはいい。
だけど、それを過剰に動かして動画のように見せるのは良くない。
観客が演者のパフォーマンスを見ずに後ろのスクリーンの歌詞(動画)を見てしまうからだ。
このステージで、舞台演出家は何を見せたいんだ?
AKB48のメンバーのパフォーマンスじゃないのか。
スクリーンの歌詞を見せたいのか。
この演出だと、客の視線は確実に後ろのスクリーンの歌詞を追う。メンバーのパフォーマンスは見ない。
これも以前に書いた。
NMB48劇場がステージバックのLEDスクリーンをリニューアルした際に、動画を流せる高密度LEDのスクリーンではなく、
クリスマスイルミネーションの模様を流せる程度の密度の低いスクリーンを採用した。
その理由は、実際に劇場で見ると理解できる。
NMB48劇場は、メンバーのパフォーマンスを見せることを目的としている。
その後ろのLEDスクリーンは、メンバーのパフォーマンスを引き立てるためのものだ。だからイルミネーション程度の内容が出せればそれで充分。
ここに私は「アイドルライブ劇場」の設計思想の見識を感じました。
新しいAKB48劇場でのバックスクリーンの映像は、映像制作スタジオに発注して作らせたものだろうと推測します。
そういう業者は当たり前のように「小規模劇場でのアイドルライブで流すバックスクリーン映像」には何が必要なのかを理解しているはずがない。
いつもやっているCM画像の文字入れや、ミュージックビデオでの文字演出の手法をそのままで作成するだろう。
「手前のメンバーさんのパフォーマンスの邪魔にならないように、あんまりガチャガチャうるさい動画じゃなくて、ちょっと控え目なおとなしい歌詞の出し方の方がいいと思います」
などという提案ができるはずもない。動画作って金をもらう側なのだから、動画としてそこそこ派手な演出を見せたがるのは自明。
そして、発注し納品を受ける側にも、その見識がない。
客席に座って、客としての心理で「劇場公演」を見たことがないからだ。秋元康も、演出の牧野さんも。
見ていて悪いところばかりではなかったですよ。
コレオグラフィーの内容については完全に個人の嗜好なので私の視線であれこれ言っても仕方ないのでそれは言いません。
最終的にAKB48サイドがGOを出したのだから、AKB48としてこの内容で良し、なのでしょう。 それはいいです。
メンバーはちゃんとチャキチャキ踊ってましたね。
定点映像ではないので曖昧な部分はありますが、このYouTube動画で見る限りはNMBやSKEと並べてパフォーマンスで一歩引くという感じはないです。 この内容であれば十分対等にやり合えると思います。
このレベル感が、この初日メンバーとはほとんど違うメンバーとなって2か月後くらいに私が見るときにも保たれている、もしくは練度が上がってさらに良くなっている、ことを望みます。
劇場はリニューアルしても、AKB48の公演内容は従来のまま、ということを示したこの公演。
私が応募するであろう込山榛香の卒業公演でも「おお、AKBの公演いいな!」と思える公演であることを祈ります。
