母はその昔そこそこの美人だった。

若いときはその美貌をいかしてキャバクラで働いていたようだ


そこにお客としてきた父が一目ぼれ。毎晩通いつめてやっとの思いでゲットしたと聞いている。


物心ついたときから母はいつも綺麗にしていた。母が使う三面鏡の引き出しのお化粧品をこっそり使ってたりしたものだ。


当時流行りだったであろう細い眉やアイライン、マスカラ、ネイルまでそれは小奇麗にしていた。


母が三面鏡に向かう姿が好きだった。


私が小学校にあがる時母はまだ20代だったから納得。


自分は美人だと信じて疑わない母と私は似ていない。


父の生き写しとまでいわれるほど父方にそっくりな私をみて


もう少しお母さんににてたらねぇ。。。等と毎日のようにいわれ、寝るときに選択バサミを鼻につけて寝たりしてた自分が懐かしい。


物心ついたときから私も女であり、そんな母が憎いとさえ思ったこともあった。



そんな母も苦労を重ね55を過ぎたあたりから病気をして急激に老け込んでいった。


もはや昔の面影はない。


明らかに歳よりもかなり上にみられる。


年々やせ細っていく母をみて心配になる。


最近へこみ気味で外でもあまり表情を作らなくなった私。


どうしてだろう 最近母の笑顔を思い出す。


あの人はいつも笑っていた。


その笑顔をここ数日思い出す。


思わず心配になり電話するも普通に元気だ。


家の中が暗くても母親が笑ってればまわりも笑うんだよね。


なかなか難しいことではあるけれど わたしは最近頑張っている。


今はなにも思わなくても娘が大人になったとき


ママの笑顔を思い出すよ


そう いってくれたら嬉しいな・・・・。