洗車後にテールランプレンズの内側に水滴が付くのに気づきました。
ただ洗車場で高圧洗浄機を使用した場合だけで、雨天時でもこの状況は見られません。
なので、とりあえずそのまま様子見状態でした。
取付パッキンが劣化したのでないかと考えていましたが、ここにきてやっと交換する気になりました。
そこでハウジングを外すためにトランク側から覗いてみると、ネジの締めつけすぎなのかハウジング部の一部が破損した状態で取り付けられていました。
小生がこの車を入手(2001年12月)した以降はテールランプAssyに手を付けた事は無いため、それ以前に何らかの経緯があって手が加えられたみたいです。
改めて注視してみると左右のレンズにも違いがみられます。
今回水滴が付いたのは左側レンズですが、これはHella製のものでした。
右側レンズにはHella社のロゴは有りません。
という事は恐らく左側レンズが何らかの事情で交換されたのではと思われます。
とりあえず2本のナットを緩めランプホルダーを外して、ハウジング(反射板)取付用タッピングネジ6本を緩めます。
ハウジングを外したところ、ネジ穴部分は破損した状態で2個の破片に分かれてました。
ヒビが入っただけならまだしもと思っていたのですが、こうなっていると多少面倒です。
破損するまで締め付けるという事は、余程力を入れてネジを締めたのでしょうか。
新車時からの整備記録が残っているため一応見てみる事にした所、記録が有りました。
1997(平成9)年12月の整備点検記録簿に「左テールランプ交換」とあります。
正規ディラーによる作業なので、この時に発生した可能性は低いとは思いますが。
憶測では有りますが、後日レンズに水滴がつく事に気が付いた別の業者が原因を確認しないまま締め増しして破損させた事も考えられます。
補修のためにハウジングからレンズ部分を取り外します。
レンズは4カ所でハウジングにツメで止まっています。
劣化しているのでツメ折らないよう、細心の注意を払いレンズを外してハウジング部と分離します。
ハウジング部の反射板側は銀色に塗装?されており、多少のムラらしきものが見られますが表面の状態は悪くは有りません。
なのでウェットティシュでそっと拭いて綺麗にしてあげます。
こちらは外した方のレンズ部です。
古いレンズはHella製ですが、外してみると1238203366のシールが貼付されていました。
上述したように正規ディラーでの交換なので純正パーツなのでしょう。
観察してみると赤色レンズと橙色レンズとの接合部にヒビが入って割れているように見えます。
また汚れも見受けられます。
どうもパッキンの不具合ではなく、このヒビから水が入ってレンズ内に水滴が付着したと思われます。
なかでも尾灯レンズは袋状になっているので、一度侵入した水はなかなか蒸発せず留まってしまって水滴という形で残っているのではと推察されます。
ヒビの原因が経年による劣化なのかは定かではありません。
レンズを新しいものに交換します。
今回用意したものはNOS(New Old Stock)の純正品として欧州のオールドベンツ専門店から個人輸入したものです。
写真は裏側から見たものですが、尾灯/車巾灯レンズの拡散板が今回入手したものは白色、従来品は赤色でした。
表面から見た場合はどちらも赤色です。
ただ交換履歴が無いオリジナル品の右側レンズは新旧どちらも白色でした。
もう一カ所異なるのは、従来品のバックライトレンズは仕切り部に光漏れ用防止の遮光パーツがついていました。
以前米国仕様W123を国内向けに車検を取得するブログ記事の中に、左側通行用にヘッドライトレンズを交換するのは勿論の事、テールランプもバックランプ点灯時に光が赤色レンズ側に漏れないようにする必要が有るとの記載が有ったのを思い出しました。
この光漏れに対応しないと車検に通らないので、その目的で国内仕様向けに付いているのではと思いますが定かではありません。
もともとハウジングのバックライト部には二重の仕切りが付けられて、光漏れを防いでいます。
しかしレンズをはめ込んだ時にはレンズと仕切りの間に1~2mm程度の隙間が生じてしまい、この隙間から光が漏れるようです。
この光漏れを防ぐために用意された遮光パーツだと推測されます。
遮光パーツは薄い透明シートに発泡スポンジが貼り付けたものでしたが、スポンジが劣化して触るとボロボロになって粉が落ちてくるような状態でした。
古いスポンジシートは両面テープで付いているため、これを綺麗にとり除いて新しいものに張り替えました。
ただ今回はスポンジシートではなく、以前ミニ修理の時に使用したフェルトシートが厚さも丁度良かったのでこれを貼りました。
この遮光パーツをバックライトレンズの両端に取り付けてハウジングにはめ込みます。
なおハウジングの補修にはいつもの様にプラリペアを使いました。
プラリペアが無かった頃は接着剤による補修しか手が無かったのですが、最近はプラ材の補修はこれ一択です。
色も黒色以外に透明や青、赤なども販売されており便利に使ってます。
無事にネジ穴の取り付け部が復活しました。
補修が完了したハウジングに、上記の遮光パーツを取り付けたレンズを組み合わせます。
そしてレンズパッキンをはめ込みます。
今回の水滴の原因はパッキンでない事がはっきりしましたが、せっかく用意してしまったのでパッキンも新しいものにしました。
価格的に大きな差が有るとは思いませんが、今回は入手の容易なUROパーツのものです。
パッキンはただ溝にはめ込むだけなので簡単です。
あとはトランクに取り付けるだけです。
右側レンズに不具合は見られないのですが、この際ですからこちらも交換、綺麗にしました。
古いレンズは割れを補修して予備パーツとする予定です。