最近のお通夜にはメモリアルコーナーというのがあって
故人の楽しそうな日常や若かった頃の写真が飾られている
夕べは近所の商店街で八百屋さんを営む一年先輩のお通夜だった
黄金期と題された多分昭和四十年代後半だと思うが
天井にも届きそうな店いっぱいに山積みされた野菜のなかで
笑顔の故人がこちらを向いている写真があった
時代の瞬間を切り撮った写真に熱いものがこみあげてきた...
遺影は去年偶然に店先で撮らせてもらった写真だった
こんなかたちで撮ったのではないけれど
フレームのなかの微笑んでいる故人と向き合うと
やりきれないものがある...