Any age

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セミは夏の虫


人々に嫌がられ勝ちな昆虫

実は生態には謎が多く

飼育難易度S級


そもそも飼育しようってのは

研究者くらいなもので


夏になると大地から

大量に湧いて出て

大騒ぎ


洗濯物にくっついてるし

玄関先で死んだふりしてるし

網戸にしがみついて鳴いてるし


とても飼育しようとは


とにかく


アブラゼミ

ミンミンゼミ

ツクツクボウシ

ヒグラシが


神奈川の

東と南の間より、それ以上は言えない

(アシタカ風に)


界隈では一般的なミーセー


昆虫界に置いて

飛行能力は高く

スピードも速い


よくバードに捕食されているけど

バード相手に飛んで逃げて

逃げ切れる虫は

セミくらいなんじゃないかな

よく知らないけど

命懸けの盗塁

成功率何パーセント⁇

かっこいい

反射的に飛んじゃう?

飛ばなきゃ捕食されない?


意地でも真っ向勝負で逃げたいのさ

それがセミの誇りだからね



そしてセミのホントの魅力


それは翼です(個人的に)

ホント ツバサ

バッサーことバサ子です


何て素材感か

まさしく羽でしかありませんが

ステンドグラスのようなキラキラ模様もあったり

ミンミンゼミのツバサもキラキラして綺麗


ツクツクボウシやヒグラシは涼しい夕方

高所にいることが多く


なかなかお目にかかれません


翼は土色で地味な印象ですが

小さくて模様も可愛く見えます


ツクツクボウシやヒグラシは

柄派とでもいいますか


柄の中にヒグラシの羽柄があってもいいかもしれない

迷彩、カモフ柄として


来年の夏はそんな商品化を

目指す気持ちで

戦士達(セミ)と触れ合ってほしい


さてさて

そして


幼い頃からセミの魅力に取り憑かれた

モンたろう選手は

幼い頃(4~5歳くらい)から

スーパー早起きでして

5時代から活動開始


虫取り網と虫かごにを持って

毎朝お勤めに上がります


そして、近所で噂になったそうな


小さい男の子が

虫取り網持って

毎朝走り回ってる

たぶん近所の子

って


お母さんはどしたどした

みたいな


その時き知り合った

セミとりのおじさん


肩車してくれたり

ずっと着いてきてくれたり

水筒の水を分けてくれたり


何より

早朝のセミは隙だらけだと

教えてくれました


名前も知らないセミとりのおじさんと

昼間、母と散歩中に

街中で遭遇してあいさつ


母は、僕にセミとりの先生がいる事を知る


時はすでに平成元年

朝から汗だくでセミハントに勤しむ少年を


昭和丸出しのボーイだよ

近所にお住まいのご年配のみなさまが暖かく

見守っていてくれていたそうな


歳をとって

楽しい思い出ばかりじゃなくなったけど

どんな夏もセミの音を聞いていたはず


気温と風と音と想い で記憶している

忘れない夏はいつもそう


条件が重なると不意に思い出す


想いを馳せる時にかかせない音


あぁ


風流なり





僕は同級生にあまり友達がいなかったけど

近所に住んでいる年下ボーイズからは

なぜか絶大な人気がありました


僕がいるといじわるが発生しないそうで

ボーイズの親達も安心して

佑太朗君がいるなら遊んできていいよ

と言うほどでした


近所の少年達の縦社会における

中間管理職とでもいいますか


僕自身がいじわるされていた分

他人の悲しみに少しだけ敏感だったかもしれません


みんなで仲良く、楽しく

それが幸せだと考えていました


そんなある日


ひとつ年上の転校生(小4)が近所に引っ越してきて彼は同級生達と公園に現れました


転校生してきたばかりで何だかぎこちない感じはしていましたが


珍しく小学5年生の先輩達を中心にみんなでサッカーをしました


でも

小学5年生が中心のサッカーに

ボーイズが付いてこれるはずもありません

小3の僕でさえギリギリです


可愛そうだけど危ないから

見て学んで、真似て蹴って

練習させて、出来そうだったら

一緒にやろうという段取りでした


それでもボーイズはお兄ちゃん達が

一緒に遊んでくれる


と、とても喜んでいました


じゃあそろそろみんなでやってみようか

と小5


わーいと喜ぶボーイズ


一応、怪我しないように

加減してパス

シュートを打たせてあげて

全然当たらなくて大爆笑

これでいい

と僕は思っていました


だけど転校生は違いました

ボーイズが中心のサッカーが気に食わなかったのか

あまり打ち解けられなかったのか


ボーイズに対しての当たりがキツくなっていきました


押す、足をかける、服を引っ張って転ばせる


しばらくすると

誰も笑わない、変な空気になっていました


僕はボーイズの気持ちを思って

イライラしていました


もちろんボーイズはもうサッカーなんてしたくありません


そしてボーイズの一人が半べそをかきながら

「もう帰る」

と言い出しました


そりゃそうだよな

なんかゴメンなって心の中で思いました


すると突然、スローイングと称して

ボーイズ(小2)の顔面めがけてサッカーボールを投げつけました


至近距離からの片手投げに反応できる訳がありません

しかもスローイングでもありません


跳ね返ったボールの勢いが

衝撃の強さを物語っていました


ボーイズはひっくり返って

声にならない声をだして

いわゆる過呼吸気味に泣き出しました


びっくりしてみんなで駆け寄ります

体を起こしてあげて座らせて

泥を拭ってなだめました


僕の心は烈火の如く燃え上がっています


ここはきっとお兄ちゃん達が成敗してくれるだろうと思っていたら


「大丈夫か?」とは言うものの

誰も転校生に怒りません


転校したて過ぎて扱いに困っている感じです


そんなの僕には関係ありません

僕のボーイズです


即、決闘を申し込みます


転校生は余裕の笑みです

待ってましたと言わんばかり


小学5年生が面白がって

立会人をかってでました


勝手にしろといった気分です


公園じゃ人目につくので

団地の駐車場に移動します


いざ勝負


正直、喧嘩は嫌いです

めちゃめちゃ弱いです

でも

こちとら五人に袋叩きにされ

ノックアウトも経験済み

曲がりなりにも殺意も知ってます


口の中が切れようが

鼻血が出ようが

いっさい怯みません

睨みつけながら相手を掴んで

基本、投げと頭突き


いわゆる相撲です


ボーイズの親達は

僕を信頼して任せてくれています

負けるわけにはいきません

かといって何が勝ちなのかも分かりません


何分経ったのかわかりませんが

小5のパイセン達が

「そろそろ晩飯の時間だから帰りたいんだけど、もうやめにしない?」

と言いました

ボーイズも

「お母さんに怒られちゃう」と


周りを見れば真っ暗

かれこれ1時間近くは闘っていたようでした


僕は鼻血をだしながら

「ボーイズに謝るなら止めてやる」

といいましたが


彼は「謝らない」の一点張り


じゃあ

「明日の放課後、場所はここ

絶対に許さない」

と捨て台詞を吐いて


晩御飯を食べに帰ります


鼻血は両穴から

擦り傷もちらほら

Tシャツは血だらけでボロボロ

交通事故にでもあったかの様


でも

気持ちはスカッとしていました


そして、いつもより遅く帰ったら

母が玄関に来て


ギョッと


あら、たろちゃん男前

痛いだろうけど

お父さん帰って来る前にお風呂入って

消毒しましょう


お父さんには内緒にしなさいね


母もあまり動じなくなりました


喧嘩の理由は後々

転校生が親と謝りにきた時に母に伝わりました


次の日の放課後

仕切り直しの決闘


まさかの居残りドリルで遅れて

参上


話題を聞きつけてギャラリーがたくさんいました


もちろんボーイズも来ていますが

ボーイズは

「佑太朗君が喧嘩なんてしなくていい

僕たち別で遊ぶからもういいよ」って


それを聞いた転校生は

「わかったよ、ごめん俺が悪かった」

とやっと言ってくれました


分かってくれたなら

もういいや、正直喧嘩は嫌いだよ


よかった、ありがとう

これからは仲良く遊べるね


じゃあ

ここにいるみんなでサッカーやろうぜ


楽しくて最高だね



秋の夜風に当たりながら

スズムシの音を聞いて

不意に思い出した

少年時代の思い出

あの時もこんな風が吹いていた


ような気がします



僕は小学校3年生までランドセルを背負って

登校していました


そのランドセルは

僕が崇拝して止まなかったじいじが買ってくれました


じいじは九州の福岡県出身で

大正産まれ 生粋の九州男児


弱きを助け 強きを挫く精神

義理や人情を何度も説いてくれました


剣道の有段者でもあり

チャンバラにも付き合ってくれて

学校に信頼の置ける友達がいなかった僕にとっては、かけがえのない存在でした


そんなじいじが買ってくれたランドセルを

とても大切にしていました


小学生も低学年から3年生へ

少年野球チームで汗をながしていた僕は

体力もついてきて

表立っていじわるされる事も減っていきました


その過程には、じいじからのアドバイス


大勢にやられた次の日には

そいつら全員に一対一の勝負


いわゆるタイマンで何度も挑め

を、実行していたことが

いじわるが減った最大の理由でした


いじめっ子達は大勢だと強気な割に

タイマンで挑むと尻込みする奴らばかりでした


あまり信用はできないけど

一応の平穏な日々を勝ち取りました


そんな不安定な友人関係の中

事件はおこりました


いじめっ子達含む数名でイタズラに勤しんでいました


中庭の鯉を生け捕りにしたり

花壇の花を豪快に入れ替えたり


だけどそんなイタズラはすぐにバレてしまい

先生たちにこっ酷く怒られ


罰として校内の掃除を命じられました


僕としては

ただちに反省して掃除するくらいなら

最初からそんなイタズラするもんか

と、無視を決め込みました


もちろんみんなもそう思っているものだと

考えていました


無視して近所の年下ボーイズと下校していると

後からみんなが走って追いかけてきました


僕はみんなどこ行ってたの?

どっかいこーぜ

と言う気分でした


だけどよく見ると

ホウキや掃除道具を持ってこちらに走ってきているようでした


近づいてきて様子がおかしいので

すぐにわかりました

掃除をバックれた事に怒っていると


有無も言わさずホウキの一撃を顔面に受けました

それを皮切りに五人の武装したいじめっ子に袋叩きにあいました


みんなタイマンで勝負を避けたウップンを晴らすかのごとく

容赦なかったことを未だに覚えています


年下ボーイズは1年生と2年生です

助太刀は期待できません


必死に「やめろー!お母さん呼ぶぞ!お母さん呼ぶぞ!」

と叫んでくれましたが

それだけはやめて頂きたいと思いました


そして間も無くして

3で初めてKOされました


だけどそれだけでは終わりませんでした


彼らは僕がランドセルを大切にしている事を知っています


きゅうりが食べられないくせに

いじめられっこのくせに

小癪な

心底やつけてやりたい存在であったのでしょう


ターゲットはランドセルに変わりました


奪われ投げられ

教科書やノートは吹き飛び


サッカーボールのように蹴飛ばされる

じいじのランドセル


黒く輝いていたランドセルは

見るも無残な姿になって行きました


僕はアスファルトに踏みつけられたまま

身動きがとれず


涙が止まりませんでした


さっきまで笑顔で楽しく遊んでいた連中が

楽しそうにじいじのランドセルを蹴飛ばしている


信じ難い光景


気がすむと連中は笑いながら帰っていきました


許すまじ


すぐに思います

あぁ、金属バットがあるじゃないか

初めての殺意でした


ランドセルを回収し

雄叫びをあげながら帰宅


自宅のドアを開け

そっとランドセルを置いて

バットを抜いて走り出しました


背後から母が

「佑太朗(僕)!佑太朗!どうしたの⁈バット⁈やめなさい!真依子(姉)!真依子!佑太朗を止めて!」と去りしなに聞こえました


飛び出すと

そこにはボーイズがいました

「佑太朗君だめだよ!やめなよ!死んじゃうよ!」

「うるせー!ぶっ殺す!」

金属バットを持って発狂している小3

もちろんボーイズじゃ止められません


だけど3歳年上で

小6の姉に即、追いつかれました


姉は両手を広げて道を塞ぎ

言い放ちました

「私を殺人犯のお姉ちゃんにする気⁈男なら拳で行きな!」


と言いながら泣いていました

姉は僕の事を大切にしてくれていて

いじわるされていた事も知っています

察してくれたのだと思います


そして、姉も姉で、じいじの孫です


共感してくれた姉の愛に

僕の怒りは即座に鎮火


悔しさと悲しさが込み上げて

その場で泣き崩れました


イタズラをして掃除をバックれたこと

初めてKOされたこと

ボーイズが逃げずに見届けてくれたこと

殺意が湧いたこと

姉が体を張って止めてくれたこと

次の日、長い廊下を一人で雑巾掛けしたこと


色々な気持ちを体感しました


だけど一番変わったのは母でした


僕にいじわるをしていた

またその時の暴行に関わった連中の親が

みんなママ友だった事実


母はショックを受けて

ママ友の輪から外れました


そしてそれを機にアルバイトを始めました


自分で稼いだお金で家計を助け

その事で亭主関白な父としっかり向き合い

好きな事に使える幸せを勝ち取れたと後に

教えてくれました


じいじのランドセルはボロボロになってしまったけど

家族の絆は一層強くなった気がしました


悲しくて悔しかったけど

今では酒の席で過去の美談として

笑って話せるようになりました


じいじはもういないけど

僕に孫が出来たら


そんな影響を与えられる

じいじになりたいし

なってまた

じいじに会いたいと思います


なんて気持ちをまた

記しておきたかったんです