掲載:Y
1月25日 月曜日
病院から帰宅。
それから苦しむピッコロを寝室へ移し、自分らの目の前で温かくし、声かけたり、見守ってたりしていた。
鎮痛剤のおかげか、少しは苦しむ様子も減った気がした。
そんな苦しんでいるなか、ピッコロはトイレへ行こうと立ち上がったけど、やはりきついらしく、その場で漏らしてしまった。しかも尻尾振って。来た日から自分でトイレで用を足す賢い子だったから、こんなに苦しんでもトイレに行こうって思ってたのかもしれない。
力つき、その場から動けなくなったピッコロ。
名前を呼んだら一生懸命尻尾振ってた。あんな小さい小さい体で苦しいはずなのに。
2人ともいつの間にか寝てしまっていた。
Rの声に起こされた。
「ピッコロ息してない」
確認すると、体はまだ温かかった。けど息していなかった。目を開いたままで。
何度も名前を呼んだけど、尻尾振ってくれない。
明け方、ピッコロは天国に旅立ってしまった。まだ4ヶ月しか生きてないのに。
俺もRも、あの時寝てしまわなければ・・・何度思ったことか。
悔しい。寂しい。辛い。いろいろな感情が一気にこみ上げてきてしまい、泣き崩れてしまった。
ここに来て良かった?ピッコロ。
幸せにするって決めたのに、実行できなくてごめん。
ピッコロ、ホントにごめん。何もできなかった、俺。
その日は2人とも仕事を休み、朝一で昨夜の病院からの紹介状が届いている病院へ、ピッコロの遺体を持って、挨拶に向かった。
病院へ着くと、すぐに先生が出てきてくれた。
俺は泣きはらし、顔もグシャグシャ。Rが代わりに説明。
一応、状態を確認してみると言ってくれ、診察台にピッコロの遺体が横たわった。
「おそらく腸閉塞。にしても4ヶ月にしては小さすぎる。栄養失調の可能性は高いよ。」
昨日の先生と同じことを言っていた。
突然泣き崩れたR。
今まで我慢していたRは、初めて俺の前で泣いた。それを見ると余計に辛かった。でも、俺が泣いてしまったとき、Rはずっと支えてくれていた。今度は俺が支えないと。
落ち着いたところで、病院を後にした。その足でペットショップへ。
入店してあの店員を見た瞬間、正直殴りかかりたかった。許せなっかた。
『健康状態はバッチリ。先天性の疾患もない』
もう全てが嘘にしか聞こえない。
ペットショップなんて信用できない。
ピッコロの遺体を見せた。
店員「どうしました?」
俺「見たらわかるだろ。信頼性に欠ける。客は店員しか信用することが出来ないの に、こんな状態じゃ信用もできない」
それ以降、俺は店員の顔も見たくなく、Rが対応してくれた。
R曰く、
店員「私たちも獣医に健診してもらっているんで、獣医さんを信用して出してます。だけど、もう一度チャンスをください。同じ犬種で同じ男の子を提供します。」
R「今はそんなこと考えられる状態ではないので。」
店「では、落ち着いたら連絡ください。」
というようなやり取りをしたらしい。
本当にただ売りたいだけの商売なんだろうなってつくづく感じた。
ペットショップなんてもういいや。
・・・・・もし、ピッコロがもう少し大きくなってから出会っていたら、こんなことにはならなかったのかな。まだ出会うのが早かったのかな。
またその足でペットの火葬場へと向かった。
少しでもピッコロの家族として出来ることをやりたかったから。
手続きを済ませ、火葬するところまできた。
やっぱり、ピッコロの姿形が変わってしまうのは嫌だし、なぜかすごく離れたくなかった。
どうにか最後のお別れをし、大好きなオモチャと共に中へ入っていった。
無事、天国へ辿りつけるように祈りながら見送った。
約2時間後。
出てきたのは、小さな小さな骨。魚の骨みたいに細くて、小さい骨。
犬の骨とは思えない。小さかった体が、余計に小さくなっていた。
その遺骨を拾い、骨壷に納めていった。
現実を受け入れられないままでいた。
その場でお墓に入れることも出来なかった。一緒に居たかったから。
スタッフさんとも話をし、四十九日が終わるまでは家で一緒にいるということを告げ、ピッコロと共に帰宅した。
ありがとう、ピッコロ。
産まれてからたった四ヶ月。
家族になっってからは二日。
ほんとにほんとにわずかすぎる時間だったけど、ピッコロがきてくれて幸せだった。
2人ともすごく家に帰るの楽しみだったし、家ではピッコロのおかげでずっと笑ってたし。
何もしてやれなくて本当にごめんな、ピッコロ。
でもほんとに幸せな時間を2人にくれてありがとう、ピッコロ。
いまだにピッコロのことは頭から離れないし、ピッコロに謝りたい。
今の正直な気持ち。



