旅先で君と話していて

又、新しい発見


晴海埠頭を歩いていたら

振り返り、襟巻きを外すと

「寒いでしょ?」

首に巻き付けてくれた

又背を向けて、前を行く君

「覚えてる?」

「あ~晴海?」

「歩いたね、覚えてるよ」

「あの襟巻き、まだ持っていたのね?」

もう、30年も経つのに....

いつも同じ服をクルクル着て、無頓着なのに....

タンスのどこに、何が入っているのか分からないのに....

「あれはね、母からの物なんだ」

幼い頃、生母を亡くした君


そうだったの、そうだったのね

都会で独り

大きなプロジェクトで大変でした

お母様もご一緒だったのね