私立医学部寄付金問題 | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

文科省は、寄付金をもらえることを合否の判断材料にしてはいけないと言っているのだと思います。しかし、私立の医学部が寄付金なしで運営していくことは難しく、入学者のかなりの人は高額の寄付金を払っていることでしょう。

 

おおたわ史絵さんが、「女医の花道」という本の中で、自身の女子医大入学の際のことを書いていました。たしか面接で、「寄付金は払えますか?」と聞かれて、「払います!」と即答し、入学後は一切払わなかったということです。払わないからといって、退学になったりはしないのですが、入試の場面で言われれば、「払えません」とは言えないですね。

 

寄付金を払えない人は大学に入れたくはない。これが大学側の本音であり、金の力で医師になれるということにつながりかねないのです。私立医学部の悪しき慣習です。

 

私立医学部は医師の子供を入れたがります。授業料もかなり高額なため、その支払が大変だからです。普通のサラリーマン家庭の子供はまず入学できないでしょう。

 

医者になるのに、普通の家庭の子供は私立医学部に入ろうとしないかもしれません。たいてい国公立(昔の)に入ろうとします。学費が安いですから。僕も昔の国立大学出身です。学費が安い分、入学難易度はかなりアップします。