キャッチアップとは何か? | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

何らかの理由で、必要な定期接種ワクチンをうたなかった場合、接種期限をのばして追加接種をすることを、キャッチアップ接種という。

 

キャッチアップ=catch up 

 

という英語からきているのであろう。「追いつく」という意味である。

 

今までの遅れをとりもどすというニュアンスなのだろう。

 

HPVワクチンは、副反応ではないかとたたかれ、医師会は「HPVワクチンの積極的推奨はしない」と言い続けてきた。調査の結果、副反応ではないという結論がでたが、その時ワクチンをうたなかった人は、ほとんどがうち忘れている。その後、コロナワクチンがはじまり、反ワクチンの人にたたかれたから、HPVワクチンをうったほうがいいと思う人は本当に少ない。これが期限を延長しても、うたない人が多いという理由であろう。

 

積極的に接種はしないと言っても、実はワクチンを普通にうたれていた人がいるのだ。これを聞くと驚くだろう。

 

HPVワクチンをうっていたのは、医者や看護師などの医療者の娘なのだ。みんながうたない時期に、自分も何人かうってきたが、みんな医者の娘だった。医者は冷静にワクチンの価値がわかっているので、自分の娘だけはうたせるべきだと思っていたのであろう。HPVワクチンは、かなりの確率で、子宮頸がんを防ぐから。癌を防げるワクチンって、HPVワクチンと、B型肝炎ワクチンしかないでしょう。