コロナにアップデートできていない医師の典型例 | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

倉持医師の発言をみていると、コロナへの考え方が初期のままなんじゃないかと思わざるを得ない。意図的に言っている可能性もありうるが、たぶん、マジでそう思っているのだろう。発言力がある人だけに、たちが悪い。

 

この人はいまだにPCR検査にこだわり続けているからね。まあ、確実にピックアップできるという意味では、適応を間違えなければいいのだけど。実際の診療では見落としだらけなのだと推察できる。

 

36度にすぐなったし,咳はひどくなるけどまさかコロナではないし,インフルでもないなって思っていたらコロナでした。(倉持医師発言)

 

この発言をみてもらえばわかります。今のオミクロンは熱がすぐにさがります。あれだけ多くのコロナをみていて、そのことに気づいていないのですからね。多くの患者にそのような人はたくさんいるのです。街の開業医はすぐに気づきます。抗原検査で確認してしまうから。倉持医師はPCR検査にこだわるので、最初に選別してしまうのでしょう。熱さがったからコロナじゃない。PCR検査はいらないって。

 

実際に抗原検査のほうがスムーズにしかも、多数検査がこなせます。どんどんできるので、見逃しがないかもしれません。PCR検査の場合、受けた人は見逃しがないのですが、人数しぼるために受けられない人が多数でてきます。それが見逃しだらけになってしまいます。

 

軽い急性期の症状でも、1-2ヶ月早く治療しないと咳で苦しむ

 

これも現実とはかなり違います。早く治療しても早くよくなるとは限らないのです。早くくればすぐに治るんだ。医師はこのことを常にいいますが、かならずしもそうとは限りません。がんの場合にはかなり真実かもしれませんが、病気によってはそうでもないのです。コロナに関してもっ受診しないですぐに治ってしまう人が多く、むしろ早くこなくてもいいかもしれません(他人にうつすという意味ではコロナであることを早いうちにしっておいたほうがいいですが)。