これもいつも言っている言葉です。
「症状がつらければ受診してください。自分がなんとかします。診察希望の人はどんな病気でも基本、断りません。」
「症状がよくなったら終わりです。当院に通うということは、お金と時間を犠牲にします。それを考えても通うメリットがあると思ったら、来てください。予約がなくても、いつでも診察します。」
普通の耳鼻科クリニックは真逆です。
「よくなっても、定期的に治療をしていかないと、症状が悪化して大変なことになりますよ。よくなっても通院は必要です。定期的に状態をみていかないと困ったことになります。」
一人の患者をいつまでも手放さない。こうなると、患者が来続けます。同じ患者を何度も何度も通わせることでクリニック内が患者でいっぱいになるのでしょう。
医者は患者を手放さないために、すごく努力をしますよ。患者の評判をよくしておかないとだめだと考えるのでしょう。
ときおり、偽の医者がつかまることがあります。医師のふりをして診療しているのです。そのときにニュースになるのは、ニセ医者はすごく患者の評判がいいということです。態度の悪いニセ医者の話は聞いたことがありません。「あんなにいい先生だったのに、、、」知識も経験もないから、患者にやさしくていねにしないと、怪しまれるからですね。もちろん、本当の病気は治せませんから、病気とは言えないレベルの患者をていねいに対応し、それですすめているのでしょう。
開業してそろそろ20年になるのですが、新規の患者が今も多いのです。新規というのは、生まれてはじめて当院を受診してきた患者という意味です。多い時は一日20人ほどきます。その半分以上は、他に通っていてよくならない患者ですね。診断も難解な人が多いです。簡単な病気だったら、他のところで治療がうまくいきますから。そのような難解な人のほうが、個人的には楽しいんですよね。正解にたどりついたときの喜びは、難解なほうが強いのです。