不登校に思う | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

不登校の子供が増えているそうです。体調不良から不登校になる子供もいれば、いじめから不登校になる子供もいるでしょう。最近の傾向では、不登校の子供を叱責せずに、許容していこうという流れがあります。このため一クラスに数人は不登校の子供がいるようです。

 

ゆたぽんという不登校を呼びかけるようなYoutuberもでてきました。

 

ここで、なぜ学校が必要かという原点に立ち上ってみたいと思います。

 

学校は、通うためにあるものではありません。あくまでも、義務教育機関です。学校に行くのは勉強するためです。

 

学校に行かない不登校でもいいのですが、大切なのは学校に行くことではなく、教育を受けることです。つまり、学校に行かなくてもいいのですが、その分、自宅などで教育を受けるべきです。

 

最悪なのは、学校はいかない。でも、教育も受けないと放置されたこどもたちです。学校に行くのが一番簡単に学べることでしょう。そこに行かないとなれば、自宅での教育は絶対に必要です。そのことは理解しておいてください。

 

日本では昔から初等教育が充実していました。「読み書きそろばん」と言われたように、日本語を読んで、書いて、そして計算するというのは、ほとんどの子供ができてきました。海外ではこれができる子供は実は少ないのです。

 

文盲という言葉があります。文字を読み書きできない人のことです。日本ではこの文盲率がきわめて低く、世界ではたぐいまれなことらしいのです。海外ではその国の言葉を読めない子供がたくさんいるそうです。

 

教育がなくても、話をしたり聞いたりはできるけど、文字の読み書きは教育がないと身につかないと言われています。

 

学校は教育機関ですが、必ずしも学校に登校することにこだわらなくてもかまいません。ただし、文字の読み書きや、簡単な計算は生きていくうえで絶対に必要なことです。それは学校以外の場所で教えないと、日本では生活していけません。