医者は、患者の年齢や状態を見極め、このようなときに救急蘇生をするかどうかを決定する。
DNAR :Do Not Attempt Resuscitation
つまり、本人が救急蘇生を求めないという意思表示のことである。
米国では、DNARの意思表示がなされている患者には一切の救急蘇生をしない。逆にその意思表示がなされていない患者には、救急蘇生をする。逆は許されない。逆をすればすぐに訴えられる。
日本においては、DNARの意志表示は一般的ではないことが多い。つまり、医師のその場の判断でするかしかないかを、医師自身が決めている。
記事を読む限りでは、患者は救急蘇生を望んでいたが、医師はする必要がないと判断して、救急蘇生をしなかった。だから訴えられたと言うことであろう。
このような訴訟例がでてくると、事前に全員が心肺停止したときに、救急蘇生をするかどうかを決めておく必要がでてきそうだ。それに伴って、対応を変える米国式になるだろう。
