子供のころに読んでいて、はまった野球漫画に「キャプテン」というのがある。この漫画の変わっているのは、個々の選手に焦点をあてるのではなく、キャプテンという役割にスポットをあてていることだ。
初代キャプテン谷口君
まじめ一辺倒。陰ですごく努力をする。
二代目キャプテン丸井君。
すぐにカッとなるし、ふてくされる。性格が荒い。キャプテンにはまったく向かない。
三代目キャプテン五十嵐君。
常にクール。そして理論家。なんでも卒なくこなす。
キャプテンの性格が三種三様。それぞれのキャプテンにそれぞれの意味が存在する。
僕自身を振り返ると、あこがれるのは五十嵐君タイプ。
五十嵐君が初めて入部したとき、こう聞かれる。
「どこのポジションだったんだ?」
「一通りやっていました。」
「一番得意なのはどこなんだ?」
「しいていえば、サードかな。」
この後、五十嵐君はサードに専念することになる。
ある試合で、エースピッチャーが負傷して投げられなくなる。誰かピッチャーできるやつはいないか?
そこに五十嵐君がでてくる。
「僕が投げましょうか?一通りはやっていたんで。」
実際に投げてみると、エース並みのピッチングをする。
「なんで今まで、ピッチャーできること隠していたんだ?」
「言いましたよ。一通りできるって。」