マイナ保険証を使っても得はしない | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

2023年4月からこのように診療報酬が変わります。普通の保険証だと自己負担分で初診60円、再診20円あがります。だから、普通の保険証のほうがお得だと言うわけです。たしかに、そのとおりです。

 

ただし、当院では、オンライン資格システムは入っていますが、この加算そのものをとりません。とるにはいくつもの条件があり、その条件を飲みたくないからです。つまり、初診料は、マイナ保険証より20円安くなります。従来の保険証でいえば、初診60円、再診20円安くなります。

 

そんなことをしたらもうけを失うのではないか?

 

そのとおりです。本来ならば、これだけの診察料を患者さんからもらってもいいのですが、当院ではあえてとりません。このようなクリニックはほとんどないと思います。

 

とらない理由は、次のようなものです。

国のマイナ保険証にまっこうから反対しているから。

ここで、診療報酬をもらうということが、そもそもマイナ保険証の利用に加担することになってしまいます。完全な義務になるまでは、この形態を続けます。

 

2つ目の理由は、マイナ保険証で受付すると、事務処理が大変になるのです。点数をどうなるかを、いちいちチェックしなければならないのです。その手間をかけないために、あえてこれらの加算をとらず、従来の保険証でも、マイナ保険証でも、どちらでも同じ点数になるように、加算はとりません。この区別はけっこう面倒くさいのです。

 

マイナ保険証の機械はすでに置いてありますから、使いたい人はどうぞ。診療報酬はどっちでも当院は同じです。

 

診療報酬の割引は本来は認められていないのですが、割引ではなく、条件を満たしていないので、診療報酬の加算がとれないということです。結果的には安くなってしまうのですが、割引ではありません。あえて、条件を満たさないということです。