病院にはすぐ紹介します | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

発熱、咽頭痛で受診してきた患者がいた。コロナの検査などをするが陰性。細菌性咽頭炎を疑って、抗生剤などを処方するが、よくならないと再診してきた。再診の目的は、大病院への紹介。

 

抗生剤まったく聞かないとなると、EBウイルスなどのウイルス性咽頭炎を疑う。つぎに、上咽頭炎も考える。だいたい、ここらへんで診断はつく。EBウイルス感染あたりだと、採血検査でほとんど診断つくかな。ただ、大病院に紹介してほしいということなので、すぐに紹介状を書きました。あとは、そちらで検査を受けてくださいということである。

 

僕の性格からすると、面倒なこと嫌いなので、検査を病院でやってくれるとなると、喜んで紹介状を書きます。面倒な仕事が減ったということです。自分のクリニックでその日のうちにほぼ診断できるとは思っているけど、採血検査面倒だから。紹介状書いたほうが楽。

 

ただ、他院に紹介状を書くとなると、その病院の受診が大変なことが多いのです。まず、すぐに診てもらえません。予約まで1週間ぐらい待たされます。また、検査して結果きいて、何度か受診しなければなりません。待ち時間も長いし、あまり患者にとってはメリットないんですよね。そんなことはわかっているのだけど、患者の希望が「病院に紹介してくれ」と言われるとね。

 

基本面倒なことはしたくない性格なので、喜んで紹介状書いてしまいます。その日のうちの緊急紹介でなければ、予約とるのは、患者さん自身ですしね。

 

以前にも書きましたが、「来るものは拒まず。去るものは追わず。」これが基本的考えなので。他のクリニックで治らなかったような人が受診してくると、そういう患者は最初から当院で診断しないとなりません。面倒くさいなと思いながらも、きちっと検査しますけどね。他の病院で検査治療して熱が4日間ぐらい下がらないと受診してきた患者さん。EBなのかなと思いましたが、いっしょにHIVも検査しておいたら、そっちが陽性になりました。検査項目に入れておいてよかったです。もちろん、それも視野には入れていましたが。