東京都の無料PCRセンターで、陰性証明をしてから、帰省や旅行にいく人も多いことと思います。ただ、この検査はデルタのときはともかく、オミクロンになってからは意味がないと思います。
東京都の無料PCRセンターはどのような目的で設置されたのかと言うと、「陰性証明」を発行するためです。つまり、コンサートに行くときなどに陰性証明を求められますから、そのために設置されたのです。デルタ株の場合には、潜伏期がながく、感染しても4~5日発症しないので、事前に感染の有無をチェックしておくことはけっこう役立ちました。
今は感染者が激増し、症状がでても検査を受けられない人がすごくたくさんいます。その人達はどうしているかというと、多くが東京都の無料PCRセンターに向かっています。無料でコロナの検査をしてくれるわけですから。しかも予約もなしで。
数ヶ月前の東京都無料PCRセンターで検査をした人の陽性率は10%ぐらいだという報告をみました。今はたぶん陽性率はもっとあがっていると思います。30%以上じゃないかな。つまりそこには多くのコロナ感染者が、感染の確認に集まっているのです。
受付で体温確認もしないし、お盆前ということで、すごく混んでいるそうです。そこに多くの感染者がごったがえしています。帰省前に陰性証明を受けたいと多くの人が思っているようですが、実は一番感染リスクの高いところです。検査した時点ではまだ陰性でも、そこで感染します。オミクロンは潜伏期が短いので、1~2日で発症します。つまり、直前に検査して、帰省するころに発症するのです。事前の検査は陰性になるに決まっているので、意味はまったくありません。
また、帰省時の飛行機、新幹線なども危ないです。感染者はいくらでもいるので、隣に座った人が感染者であれば、容易に乗り物の中で感染します。事前に陰性証明を受けていると、自分は感染しているはずがないと思っていますから、乗り物の中で感染すると、帰省時に発症します。感染から発症までは1~2日ぐらいです。なまじ陰性証明を事前にっているだけに、気は緩みます。旅行先や帰省先で、飲み歩いたりすることでしょう。だって、陰性証明をとっているのですから。
人が動けばウイルスも動きます。特に旅行や帰省は、自分だけではなく、家族も一緒にいくので、一人だけ体調が悪くても、いってしまいます。今年は緊急事態宣言がでていないので、キャンセルするとキャンセル料もかかるそうです。まず、症状がでても誰もキャンセルしないと思います。みんな症状が軽いですから。
お盆休みに、一気に感染が広がり、感染者数が激増するのはお盆休み明け1週間ぐらいでしょうか。東京はそんなに大きな影響は受けないように思いますが、地方はまったく事情が違います。