胃腸炎は誤診ではない | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

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以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

コロナではないと言っているわけではなく、胃腸炎は誤診とはいいがたい。胃腸炎とは、胃と腸の炎症。つまり、下痢や嘔吐を繰り返す病気の臨床症状である。ノロウイルスが原因になるものが多いが、アデノウイルスや他のウイルスでも起こってくる。症状からすると胃腸炎であり、ウイルス性胃腸炎という言い方もあるかもしれないが、これらはコロナを否定するものではない。

 

本来ならばコロナの感染を疑い、コロナの検査をすべきだとは思う。コロナで下痢症状が多いのは明らかだからだ。

 

ウイルス性胃腸炎を疑ったら、下痢症状が治まるまでは登園禁止だったはず。胃腸炎だから保育園に行っていいとはならないのだ。もちろん、胃腸炎か、コロナかにより登園停止期間は違ってくる。ただ、最初の段階で登園禁止を徹底していれば、感染力は急激に落ちるので、あまりうつらなくはなるはず。

 

検査をしてコロナを指摘するのはいいが、検査に来ない人がはるかに多い現実を受け入れるべきである。大切なのは検査を受けることではなく、症状がでてきたら休むことである。それにより感染の広がりをおさえられるのだから。