矢吹はリングネームだったのか? | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

昨日、チャンピオンになった矢吹正道さん。矢吹丈と同じ名字なんだと思っていたら、矢吹丈にちなんだリングネームだったのか。

 

漫画「あしたのジョー」で有名になった矢吹丈。孤児院育ちの子供が少年鑑別所に入りながらも、ボクシングセンスを見いだされ、世界チャンピオンになるという話である。

 

僕自身も何度かこの漫画を読んでいる。ライバルの力石徹との戦いが有名であったが、個人的には最後のホセ戦のほうがお気に入りである。

 

キャプテン翼にあこがれてサッカーをはじめた人が多いように、矢吹丈にあこがれてボクシングをはじめた人が多いに違いない。

 

矢吹がボクシングを教わった丹下ジムは、泪橋の下にあったと言う設定である。この泪橋とは、足立区の隣荒川区南千住にあり、そこがあしたのジョーの聖地である。昔は山谷と呼ばれた地域だ。今やその泪橋は道路にかかる交差点であり、橋はおろか、川の存在すらない。「泪橋」という地名の看板と、矢吹丈の像が建てられているぐらいである。

 

この土地が人生に破れた人のたまり場であり、そこに集まった人の将来はない。矢吹丈も泪橋をわたってこの地に来た。「泪橋を逆にわたっていこう」というセリフが、随所にでてくる。この土地から、明るい将来を掴む土地にうつっていくというような意味合いなのだろう。

 

泪橋に落ちた人が、自分の努力で未来をつかみとる。こんな夢を与えるストーリーなので、今もはぐれた若者には人気があるのだろう。矢吹というリングネームには勇気をもらえる。