国からのワクチンが届かない | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

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以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

これはモデルナのワクチンだけではありません。ファイザーで起こった話です。

 

国はとにかくどんどんコロナのワクチンを打てと言い続けてきました。接種券なんてなくてもいいから、ワクチンをどんどんうてと。一日100万人はうてるだろう。それぐらいうつから、ワクチンの広がりはなんにも問題なのだと。

 

何かで見ましたが、目標の一日100万人を満たしたのは、今まで4日間だけ。それにもかかわらず、ワクチンが枯渇したと。国からワクチンを供給できないといいはじめた。

 

足立区にワクチンが入荷しないという話がきたのが、3日前のことである。ワクチンが届くものと思い、2回めの接種の予約をしていた人たちは、ワクチンが来ないから全部キャンセル。ワクチンがなければうつことはできないから。予約をとっていた医療機関は、住民から非難の嵐。それにもかかわらず、国はワクチンが足りなくなったとはまったく言わない。ワクチンが打てないのは、末端の医療機関の責任だとばかりに。

 

ワクチンの入荷状況をみながら、接種スケジュールを作るべきだったのだ。ワクチンはいくらでもあるから、どんどんはやめろと、国はあおり続けた。高齢者がうち終わったら、今度は若い人にどんどん打てと。うちの区では、ワクチンが入ってこなくなってから、これから若い人たちに接種券が一斉に配られ始める。12歳から64歳まで。かなりの人数である。もらった人たちは、これでワクチンがうてると大騒ぎすることだろう。しかし、肝心のワクチンはもう無くなってしまったのだ。

 

もちろん、しばらくたてばワクチンもまた入荷しはじめるとは思う。しかし、大量に配ったあとに、ワクチンなしでは、またまたワクチンを探し求める難民が続出する。

 

当院はワクチンをうちはじめたばかりなので、在庫はけっこうある。特に日曜日にワクチン接種が入らなくて困っている。みんな日曜日にはうちたくないようなので、日曜日にうてますよと言っても、みんな断られてしまうのだ。次の日曜日、ワクチンをうつ日にしようと思っていたら、まったくうちたい人がいなくて、逆に困っている。