マスクをしたときに、鼻の穴を出していた学生がいた。試験管のたびたびの注意にかかわらず、そのままの状態だったため、試験失格になった。このできごとが注目を浴びている。
鼻マスクが危険かどうかの問題よりも、試験管の言うことを聞かないのであれば、失格になっても当然であろうと思う。
受験と言うのは共通のルールのもとに、その良しあしを競う。マスクをしたら苦しくて集中しない人もいるだろう。しかし、ある学生はマスクをして、ある学生はマスクをしないというのであれば、不公平にもなりかねない。だからこそ、共通のマスク使用を義務付ける。
マスクは自分で持参したものである。普通のマスクをしての受験が苦しいのであれば、楽なマスクを自分で選んで持参すればいい。事前にどのマスクならばラクに使用できるかは、自分の事前準備である。用意周到に試験に臨むことが大切である。当日風邪をひかない、睡眠時間を十分にとるなどの事前行為も試験の成績に影響する。マスクも、自分が使うベストのものを選ぶべきであり、その時間はあったに違いない。
宮本武蔵は、巌流島の戦いで、「小次郎破れたり」と最初から無茶苦茶なことを言った。小次郎はかなり動揺してしまい、本当に敗れた。戦う前から、そのための準備はしているのだ。武蔵は用意周到な準備は本当に狡猾である。
試験の時の鉛筆は何本持ち込むか、消しゴムをどうするか、そしてマスクは何を使うか。すべての選択は自分ででき、不用意なものを使ってしまうのは、その段階で準備不足であろう。
今回の試験で一番気の毒なのは同室の受験生である。受験生が注意をされれば、シーンとした教室の中では周囲の受験生はかならず動揺する。問題を解くのにかなりの影響がでるはずだ。冷静さを失ってしまうからだ。もちろん、どんなことで注意をされているかわからないので、次は自分が注意されるのではないかという不安もでてくる。そのような受験生の隣にはいたくない。これは正直な話である。周りの受験生にとっては、とても迷惑な話だ。
鼻マスクの受験生。おとなしく注意にしたがっていればよかったことだろう。全部で6回注意されて、それでも聞かないので失格になったそうだ。6回も注意を聞かされた周囲の受験生は苛立ちばかりであろう。もっと早く失格にしてくれというのが本音だろう。自分の人生がかかっているのだから。