無症状者はPCR検査を受けるべきではない | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

コロナ感染者が急増しています。発熱などの症状がでて、PCR検査を受ける人が増えてきています。そのような人たちも、検査を受けるところを探すのが大変です。見つけたとしても、検査会社が非常に混雑しており、結果がでるまで3~4日もかかってしまいます。

 

濃厚接触者はうつった可能性が高いので、症状がなくても検査を受けるのはいいと思います。

 

しかし、濃厚接触すらしていないのに、社員にPCR検査を受けて来いと言うのはやめてもらいたい。無症状でリスクがない人が検査を受け始めると、本当に感染した可能性のある人の検査に影響を与えます。

 

それに、無症状の人がPCR検査で陰性だとしても、明日ウイルスに感染するかもしれないのです。つまり、毎日近く全員を検査をしないと、完全なリスク回避などできないのです。

 

介護職のように、高齢に弱いお年寄りに接しざるをえない人はわかりますが、普通のサラリーマンが心配だからという理由で検査を受けさせないでもらいたいのです。

 

本当にコロナになかったような人はできるだけ早く検査をし、周囲への感染をおさえる措置が重要です。リスクがない人が検査をもとめはじめると、本当にキリがありません。

 

数か月前の検査室が暇にしていた時期ならばいいのですが、今検査をうけると、必要な人が検査を受けられなくなります。

 

それでも受けたいという人は、東京駅や新橋駅にできた、PCRセンターで受けてください。そちらはむしろ無症状の人を検査していますから。