残業がほとんどないクリニック | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

当院の職員の平均残業時間は、月に数時間ぐらいです。

 

平日は夜7時まで受付し、日曜日も午前中診療していますが、残業がほとんどないのです。その理由は、7時まで受付して、7時15分に診療が終わるからです。診療が終わるとすぐにかたづけをし、7時半前にはみんな帰ってしまいます。

 

近隣のクリニックなどは、6時半までの受付のところが多いのですが、8時まで診療しているような話もちらほらききます。さすがに8時まで診療するのはつらいと、受付時間がどんどん早くなります。このため、受診できないという患者が増えてきます。

 

できるだけ遅くまで診療受付をしようと、7時までとしました。従業員などへの負担軽減、自分への負担軽減も含めてですが、7時すぎに診療を終わらせるように努力します。要するに診療スピードをあげて終わらせるわけです。7時半まで診療していることは月に1回もないのではないかと思います。花粉症のシーズンに夜10時まで診療したというような話もときおりききますが、最盛期でも7時半ぐらいには終わりにします。

 

診療時間が長くなれば、スタッフも疲れるし、自分自身も疲れます。そうならないためには、診療が長引かないようにと、診療スピードをあげざるをえません。

 

終了間際に点滴をしてほしいという要望があればお断りします。大きなボトルの点滴であれば、2時間ぐらいはかかってしまいます。7時にきて、それから2時間も点滴するのは当院ではできません。そのような場合は夜間みてくれる救急病院に紹介します。ただ、どうしても当院でみないといけないような重症の患者で手がかかる人もときには受診します。そのような場合には、遅くまで時間がかかることもあります。自分が残るのはしかたないのですが、スタッフは最低限の人数を残してみな帰宅させます。一人の患者の診察を待っているだけならば、多くのスタッフは必要ありません。最低限の人数以外は帰すようにしています。

 

このような努力により、残業がほとんどないクリニックを実現しているのです。診療の終わりの時間が早いので、受付時間をギリギリ遅くまでしています。仕事で病院を受診できないという重症の患者を一人でも救えたらなと、診療時間を下げています。

 

受付時間を6時半までに早めてくれという要望もスタッフからはでてきています。「7時すぎに診療終わらせるから、7時までの受付のままいく。」という約束もしているのです。診療時間が長引けば、受付時間を早めざるを得なくなります。

 

もう一つ、残業が少ない理由があります。レセプト業務はほとんど僕自身がしているからです。もちろん、スタッフに手伝ってもらっているものも多いのですが、それは昼間の時間にしてもらっています。手の空いた人が、昼間の時間にどんどん終わらせます。レセプトなどのために、残って仕事をすることはほとんどありません。

 

仕事改革なんて最初からやっているんですね。今の悩みは日曜日も診療しているし、夜も7時まで診療しているようなクリニックでは忙しすぎて働きたくないと、職員の応募が少ないことです。週の労働時間は他のクリニックと同じで、残業がない分だけ楽だと思うのですが、診療時間をみて勤務するかどうか判断されてしまうところですね。