ある日の昼休憩





「あのー、宮館さんちょっといいですか』



『ん?何?何かわからないとか??』




「いえ、そうじゃなくて...」



『そうじゃないって何だろ?』


「あの.....言い辛いんですけど」



『何でも言って』


「えっと、、あの、、松本さんと付き合ってるんですか?』



『そっちの話か...


えっと付き合ってないよ』



「本当に?」

疑り深い顔で念を押される



『本当だよ』




「あの、、あの、、、あの、、、私、、、


宮舘さんのことが気になってて、お付き合いしてないのなら、


その、、私のこと、、恋人候補にしてもらえませんか?


好きなんです」




『ありがとう。君の気持ちに気づけなくてごめんね。


お付き合いはしてないけど、俺は松本さんの恋人候補になりたいと思ってる。


だから、、ごめんね』



「松本さん、宮館さんよりかなり年上ですよ」



『そうだね』



「気にならないんですか?」



『気にしてないよ』




「じゃあ、もし、、宮館さんの恋が成就しなかったら私にもチャンスありますか?」




『え、俺フラれる前提なの?


今はダメだったらなんて仮定を考えられないよ


それと、君の気持ちは君にしか管理できないから


チャンスの有無は君にしかわからないんじゃないかな』
















『舞さんって黄色好きなんですね、服もデスク周りにある小物も黄色多いですよね』


社内で他愛もない会話を舞さんとしていた




「うん、黄色多いよ、推しの色だから」



『推しの色?』


「"嵐”は知ってるよね?」


『嵐くらい俺も知ってます。アイドルのですよね?気象じゃなくて』



「そ!その嵐! 嵐の二宮くんが私の推しなの」



『はあ...』



気の抜けた俺の返答を特に気にすることもなく舞さんは続ける





「で、その二宮くんのメンバーカラーが黄色なの」



『...それで黄色が多いと?』



「そう!そういうこと」


『なんか意外だったな』


「そういえば嵐のファンだって話したことなかったね」


『今までそんな素振り全くなかった』


「だって、嵐は今休止中なんだもん。 だから私も休止中」



『なるほどね。


そうだ、二宮くんといえば地元近いんですよ。


隣町だけど同じ下町で勝手に親近感持ってます』




「わ~、いいなぁ〜地元近いとか。


ほら、このポーチ、このエコバッグでしょ、


あとこのチャームも全部嵐のグッズよ」



『全然気づかなかった!わかんないものですね』





『二宮くんの魅力...

二宮くんのどういうところが好きなんですか?』



「もう丸ごと好きだからなぁ...どこって言われてもねぇ、、例えば


"独特な考え方”とか"ブレない”とか、

"自分のじたことを貫き通す”とか

"人と平和的に接することができる"とか

“自由そうで真面目” 

"内に熱さを持ってる"とか、

彼が作る歌が好きだし、彼の歌もダンスもお芝居も... 


あとはなんだろな......

とにかく可愛い♥何しても可愛い♥」




『舞さん、目がハートになってます』



「えっ、えっ、えっ、」


『嘘です』笑




『今までで1番喋ってました』


「あ、ごめん、つい、、、」


『大好きなんですね、二宮くん』


「いい年してミーハーで呆れるでしょ、姉からもいい加減リアルの世界に目を向けなさいって言われるの」



『…もしかして......…いやなんでもないです』





・・・僕も舞さんのお喋りが止まらないくらい好きになってもらいたいな・・・



しかし、意外過ぎた…………







※このお話は2025.4月にストックした話をUPしています。

実際の嵐の活動内容と時差が生じています。









コンコン!

車の窓をノックするとロックが解除される



『お待たせしました。ありがとうございます』



「いいえ。 それより大丈夫だったかな?

差し出がましいことしちゃって…」


『大丈夫。喜んでましたよ』


「それならよかった」


『随分並んだんじゃないですか?』


「んー、1時間半くらい…

ギリギリになって間に合わないんじゃないかと思ったから本当良かった。 

はいこれ」


と舞さんが袋を差し出した


「りょうたの分もあるよ。めんたいフランス」


『俺の分も買ってくれたの!』


「もちろん」


『ありがとう』


思わず抱きしめたくなりそうな衝動をグッと抑えた。



家に送ってもらってから


コーヒーを淹れ、早速頂いためんたいフランスを食べた。



『何これ!うっまっ!!』





舞さんって確か......今年よん...じゅう.........??くらい???


今まで結婚の話とか無かったのかな??


あのチャラい生田とかいう元カレとは?


もしかして...バツイチ......とか?


100パーないとは言えないか.........


ダメだ!!知らないことをいくら考えたって答えなんて出ないんだから


デリケートなことだから簡単にも聞けないけど……




もう一歩、前進しないとな、、、。