人から何かされて不快を覚えたとき、私たちはこういう言い方をよくします。「なんでそんなことするのか！」「どうして、わたしの言ったとおりしないのか！」「もっと他にやり方ってものがあるだろう」…。
しかし、その人は他の行動はとれなかった、そうせざるを得なかったから、そうしたまでです。
人の行動や感情には、それを引き起こした原因があります。通常私たちは、原因をいくつか思い浮かべますが、その原因を生じさせた原因、さらにその一つ前の原因…と原因は無数にあることには、なかなか気づけないものです。
一つの行動や判断をもたらした原因たどっていくと、神仏の領域にまで遡ることになり、「人智の及ぶところではない」ということになります。
すべての事象は、無数の条件や要因がそろって起きてきたことですから、すべて必然です。「そうなるようになっていたから、そうなった」ということですね。