せかいのさかいめ | 劇団天動虫 の 稽古場日記

劇団天動虫 の 稽古場日記

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せりです。

何度かご紹介頂いておりますが、今回、ありがたいことにチラシのグラフィックを作らせていただきました。
元のグラフィックはこんな感じ。


こちらにジョニーさんが文字入れをして「チラシ」という宣伝美術へと昇華してくださいました。感謝……。

本の装丁のようなデザインを目指しつつ、ロンドン・スモッグや記憶のもやのような、境目のない・溶けあうような不定形なテクスチャを取り入れました。


アナンケは妄想と現実が入り混じる切り裂きジャックの物語。
妄想、というとある種の異様な、現実から乖離した「正常ではない」状態をイメージしますが、はたして、現実と妄想の境目はどこにあるのでしょうか。
私たちは地球が太陽の周りを回っていると知識の上では知っていますが、実際には、私たちの足の裏は動かない大地しか感じられないし、私たちの目は東から西へ動いていく太陽しか捉えることが出来ないのですよね。私たちはみんな、五感で得た情報を脳の色眼鏡を通して出来上がった「作りもの」の世界を見ていて、現実の世界がそっくりそのまま見えている人は誰もいません。そう考えると、なんだか、この世の誰もがみんな、それぞれ違った妄想の世界の住人にも思えてきます。

私のような、矛盾や色眼鏡を排したどこまでも正しい真実を知りたい、という欲求の持ち主には「真実は人の数だけある」なんて言葉はどうにも受け入れ難いような気持ちもありますが、それもある種の救いのひとつなのかもしれませんし、愛や情やの類も、だからこそ育まれるものなのかもしれません。

天動虫のお芝居では、基本的に暗転が使われません。シーン転換という世界の入れ替わりは、役者たちのからだで表現されます。天動虫のお芝居を体現するためには、多様性を持ちながらも、みんながひとつひとつ同じ世界を見て、作り上げないといけません。複数の人間が同じものを見る、という難しさは先ほど述べた通りで、これはとても大変な仕事だなあ、がんばらなくちゃ……と改めて実感する今日この頃です。特に私などは天動虫の中でも株式会社不器用代表取締役を勝手に務めておりますので、誠心誠意、公演に向けて励んでいきたい所存でございます。

ヤッタルチャンに、なるんやで〜!!!



(うきうき稽古場ライフを送るせりとぱこの図です)


◆◇◆

劇団天動虫本公演
『ANAΓKH~宿命の女神~』 


19世紀末、どこよりも早く歴史を動かした産業革命を背景に、世界各地の海上の覇権を手に入れた大英帝国もいまや盛者必衰。
その首都、霧の都ロンドンにも暗い陰が覆い始めてきた…それははたして霧なのか?悪魔が身を隠すけむりなのか?それとも人の心に棲みつくモヤなのか…

1人の男の孤独な魂は、いくあてもなく彷徨っていた。
ある事件の夜、発見された1枚の紙。そこに書き記された言葉。
その1枚の紙切れから、男の人生が再び動き出す。

〈作〉野村ようすけ
〈脚色・構成・演出〉帆足知子 

〈日時〉2022年12月7日(水)~11日(日)
7日(水) 19:00
8日(木) 19:00
9日(金) 14:00/19:00
10日(土) 13:00/18:00
11日(日) 13:00/17:30
※受付は開演の1時間前。開場は開演の20分前。


〈劇場〉下北沢 シアター711
東京都世田谷区北沢1-45-15
小田急線「下北沢」駅 東口より徒歩8分
京王井の頭線「下北沢」駅 中央口より徒歩8分




〈料金〉
当日・一般前売:4500円
大学生:2000円
高校生以下:500円
(学生以下のお客様は当日受付にて要学生証提示)
※天動虫缶バッチまたは10周年缶バッジを受付でご提示いただくと200円割引!


〈チケット購入〉11/6(日)19時 発売!
▼ご購入はこちら
上記URLにて、ご希望日時・券種・枚数をご予約ください。
※全席自由席です。
※当日清算のみです。
※未就学児ご観劇希望の際は、備考欄にてご一報くださいませ。
※劇場入口は階段のみです。何卒ご了承くださいませ。


〈出演〉
木暮拓矢(流山児☆事務所)
ジョニー 

木﨑真宥子
藤江千晶
岩井梨沙子
齋藤法恵
工藤せり
平野ぱこ
戸谷真菜 

中原さとえ
吉田東洋
中野美紅
徳重樹
平石祥子 

平野直美(流山児☆事務所)


『ANAΓKH~宿命の女神~』特設ページ