『守口百景 古今東西』2023(第4集)
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(旧)市民会館の落成式
(本町2)

 (旧)市民会館が昭和32年(1957年)文禄堤本町橋横の以前は守口町役場や公民館があったところに勤労者のための福利厚生施設として、鉄筋コンクリート造4階建、総工費約2,900万円で建てられました。当時は労働会館と呼ばれていました。
 大集会場は定員574人、補助椅子を利用すれば約700人が収容でき、大・小の会議室、和室などがありました。
 昭和34年(1959年)この市民会館に公共の結婚式場が新設されました。挙式料500円、式場料4000円、着付け室料50円の低料金で大変人気があり、翌年には第二結婚式場も増設されました。
 結婚式場は昭和34年213組、35年332組、38年557組の利用者がありました。この数字をみるとすごく好評だったのですね。私は、昭和38年(1963年)に守口市に奉職。当時は組合活動が盛んな時期で幾度もこの市民会館を利用しました。
 昭和41年(1966年)に京阪本通に市民の交流や文化活動・催し物の場として新しく鉄筋コンクリート造地上4階、地下1階の市民会館「さつきホールもりぐち」が建設され、4月から電算機センターとして活用。その後、名称を変えホテルなどに利用され、現在は高層マンションが建っています。
 新しい市民会館は、定員が1008人で期待を裏切ることもなく結婚式場もありました。車28台が収容できる駐車場が併設されていましたが、老朽化や水害などもあり、多くの市民から惜しまれながら平成26年(2014年)3月廃館になりました。
(文:郷土史研究家・岸田護)
転載:守口市民憲章制定50周年記念誌『守口百景 古今東西』2023年3月10日発行
テキスト入力:元守口市民憲章副会長 浜上(はまがみ)