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八雲だんじり

八雲地区

木版画同好会「ばれんの会」

武田敏男

 

八雲神社は古くは三社権現といわれ、天保年間(1830~44年)に再建され現在の社になる。旧八番村・北十番村・下島村・南十番村・八雲中町、各村々の地車5台が町なかを練り歩き、先を争って宮入りする光景は勇壮で貴重な民族文化である。

 

河内名所図会には、八雲神社は「三社権現」といわれ、八番村と下島村との境界にあると述べられています。八雲神社の祭神は、牛頭天王(すさのおの尊)・八幡宮(応神天皇)・天満宮(菅原道真)の三神で、ここから三社権現といわれたとのことです。この八雲神社のお祭りは10月19日が宵宮、同20日が本祭りでしたが、氏子が増えたことと、急激な都市化による生活環境の変化、それに子ともに至るまで氏子がすべて参加できるようにと、10数年前から10月の第3土曜日、日曜日に変えられました。八雲神社には、山車(だんじり)が八番、北十番、南十番、下島、八雲南の旧各村に1台ずつあり、今日までこれを維持し、継続するには、いろいろ困難なことがありました。それが今となっては、本市における貴重な文化財のひとつとなっているのです。山車は、宵宮の日の午後から町々を練り歩き、夕方宮入りをします。また、本祭りではパレード(旧1号線)もあり5台が一列に並び豪華絢爛です。夜には御神燈の宮入りがあり「練込提燈」という。御神燈は大の提燈4つ、小の提燈2つと6つの提燈があり、毛やり唄に鐘と太鼓を合わしながら練り歩き宮入りします。そして新しく氏子となった人々との連帯感を強め、綱を引いた子供達にとっても、成人した時の、良き思い出となっています。

大西勇

(八雲北町1丁目)

転載:守口守口市民憲章制定25周年記念木版画集『守口百景』
作成:守口市木版画同好会ばれんの会1998年
テキスト入力:元市民憲章副会長 はまがみ