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大枝公園

東光町3丁目

木版画同好会「ばれんの会」

熊谷寿子

 

この辺りには大きな池があり、京阪電鉄が土居から野江までを高架にするときに土砂を取ったところで、そのあとが池になった。日曜日にもなると釣り人が糸をたれ子供達が自然とふれあう絶好の遊び場でした。また、洪水の時には、雨水調整池の役割もあった。

 

たまに散歩に出る時がある。土居商店街を南に歩き、高瀬神社を左に拝みながら少し歩くと中央市場前ロータリーに出る。平成6年にできた「高瀬川跡」で一息つくと、何となく大枝公園方向に足が向く。昔なつかしい道だ。今では163号線から内環状線に抜ける主要道路となり、車の行き来も多い。大枝公園につく頃には額に汗が滲む。大枝プール、青少年センター、市民球場と、子供たちが利用した懐かしい施設を見ながら昔を想い出す。私も今年で71歳になった。随分と年をとったものだ。若い頃は花や緑を観賞する余裕すらなく働いた。今も元気で働いているが、公園の花や緑に心なごむことも多くなった。大枝公園の桜は特によい。植木市にも出かけ、気にいったものがあれば買って帰る。しかし世話をするのは女房で、私は観るだけの楽な役まわり。そのことでも女房には感謝している。今では大枝公園にはたまにしか行かないが、いつまでも市民の交流の場であり、憩いの場であり続けてほしいと思う。

高橋種太郎

(小春町)

転載:守口守口市民憲章制定25周年記念木版画集『守口百景』
作成:守口市木版画同好会ばれんの会1998年
テキスト入力:元市民憲章副会長 はまがみ

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