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本庁舎

京阪本通2丁目

木版画同好会「ばれんの会」

南部一郎

 

昭和2 1年1 1月、守口町と三郷町が合併。市庁舎を守口小学校の鉄筋校舎に置く。その後、市制5周年を機とした昭和2 6年4月、現在地に移転。その後、昭和3 2年4月、庭窪町と合併、現在に至っている。

 

 最近、市役所へ行かれた方はなんと古いわかりにくい庁舎であろうかと、思われた方は少なくないでしょう。

 現在の地に市役所が移転してきたのは、戦後間もない昭和2 1年、守口町と三郷町が合併して5年後の昭和2 6年4月に守口小学校から移ってきました。

 合併の話が持ち上がった時、新庁舎も話題になり、合併の話と同時に場所・規模の検討に入りました。合併については、両町の住民からさほど反対もなくスムーズに調整が進み、庁舎は、とりあえず教室に余裕があり、守口町役場が間借りしていた守口小学校に置くことになりました。

 新庁舎は、当時全国でも数少ない鉄筋コンクリート造りで近代的な建物でありました。しかし統制下の中、鉄筋もセメントも配給制であり、中央関係官庁まで足を運んで配給を受けてこなければ工事を請負ってもらえなかった時代で、苦労していた事を思い出します。

 その後、大阪市に隣接する本市では、急激 な人口増加により庁舎も手狭となり、 2号別館、1号別館、3号別館と順次増築し、渡り廊下でつなぐ現在の状況になっていますが、市民が“ふらっと"気軽に立ち寄れる新しい庁舎を早い時期にお願いしたいものです。

田中 清一

(寺方元町3丁目)

転載:守口市民憲章制定25周年記念木版画集『守口百景』
作成:守口市木版画同好会ばれんの会1998年
テキスト入力:元市民憲章副会長 はまがみ