幕末太陽傳/ドラマティックS観劇感想 | 百花繚乱

百花繚乱

駆け出し東宝組。宙から花のように降る雪多めに鑑賞。

■DramaticS

 ひろみ郷ばりの、きらきらのイきりのちぎさんが最高で。っと全員がステージ上にいて光っている華やかな幕開け。

 劇的なshowが始まる

現実より激しく、夢よりロマンティック

幻想より怪しく、恋よりも狂おしく

君をつかんで離さない

 

懐かしくて哀愁のあるいいメロディー。

ちぎさんが階段に足掛けして、客席を見渡しながら、銀橋を突進してくる組子を見るちぎさん&下手で、がんがんあおってるゆうみちゃんが本当に可愛くて

すでにプロローグでがん泣き

 

■Song&Dance

TRI4thのジャズナンバー、Blow the momentがぶっ飛ぶほどかっこよかった。

雪組みのスーツ物も本当にこなれてきて、 競りあがる雪組美女の林の色気もすごかった・・・。。

ラやケイレブではまだまだオラオラが足りないかなと思ったゆうみちゃん、今回は完全に セクシーないい女になってました。

マリリンモンロー並みの金髪ショートヘアーにしなやかな肢体、ダンスも、あのちぎさんのキレのあるダンスにしっかり乗ってて、本当にかっこよかった。

 

踊る男が、踊る女たちをちょっと離れたところで眺めているところで、ちぎさんのゆうみちゃんを見る「俺の女」感が半端ない。

他のカップルは、誘ったりかけてる感じがあるんだけど、ちぎさんは当たり前の顔して「準備完了」とばかりにネクタイを緩めるような仕草をするので、ひいいいってなる。

 

「楽しい夢に心浮かれて」 のところで男役達が、手を体の前で交差させて、肩、膝と叩きながら舞台中央に進んでくる振りと、そのときのちぎさんのやんちゃな表情が最高。

かっこよすぎて、あの手どうなってんだろーなーってやってみたら、盛大に手が絡まって終わった。

 

 

 

■サプール

みとさんとにわさんの渋みのあるコーラスで開くのが、すごい御巴里っぽくて粋。

やっばムッシューとマダムがいないとさ!!

にわさんの重心低めのねっとりした腰ダンスの色気にむせてました。

 

ギャルソン、がおちやんもカリ様も、まちくんたちもきびきびしたダンスでかっこいい。

盆が回って真彩ちゃんが登場するところ、ドラマティックでわくわくする。

「アムール」 の綺麗な高い声が耳から離れない。本当に可愛くて、だいもんとぴったり。あれくらいの抑えた絡みの量なのもいい。

 

私、なぜかだいもんのダンスがめちゃくちゃ好き

言っちゃなんだが、決してうまいほうじゃないと思うのだが、魅入ってしまう。

きびきびきめきめのダンスじゃなくて、力が抜けてるんだけど、肩の入りかたとか、腕がしなやかにいつも伸びてるところとかなんか妙な色気がある。

 

 

■Sunrise

 ちぎさんの、真っ赤な食肉植物ドレス&がおたんそろもいいんだけど、ここはほとんど娘役さんばっか見てる。可愛いんだもん!!

ピンクにゴールドの飾りのついたプリンセスドレスで、これでもか!!ってぐらいくるくるくるくる回るところが大好き。

ふわーーーっと広がるスカートがチューリップのようで、夢のよう。

男役達のシーンから、みゆちゃんを真ん中に娘役たちが三角形の隊列で中央に出てくるところ、あれだけの雪美女従えてのみゆちゃんの存在感と女王感!!  ここまできたか・・・

 

からの、あゆみさん達サンライズの女5人が舞台中央でがんがん踊る →にわさんりーしゃおーじくんみとさんきゃびさまの安定すぎるコーラス、そこからのだいもん銀橋の流れ、怒涛。

サンライズの女のダンスがまたキレキレで。

ひーこさん、どんだけ飛ぶんだ、ってぐらい軽々飛んでびっくりするわ。

りさちゃん、ひまりちゃん、可愛いにつきる。あれであんなに踊るなんて・・

 

  

■絆

エメラルドグリーンの優しい色合いと、ゆうみちゃんのやわらかい歌声の導入でもう決壊。

明るい曲調と弾けた振り付けがいい。楽しくてキラキラしていて、だからただひたすら泣ける。全員が出ていて、いろんな人たちに見せ場があって、同期どうしのダンスや退団同期たちの肩組みがあるのもいい。

 

千秋楽では、だいもん 「握り締めた手を離さないで」 で、ちぎさんの腕をぎゅーーっとつかんでた。

ちぎさんとだいもんの二人のダンスの横で歌っている咲ちゃんの顔は写らなかったのだけれど、完全に声が泣いていた。

カレン姉さんは鼻まで赤くしてるし、中央で小気味いいダンスを踊ってたヒメまで必死で涙をこらえている。

 

白眉は全員がステージ上にずらっと半円に並び、ちぎさんがぐるっと全員の顔を見ていくところ。

「空を見上げれば白く舞う 雪の結晶のように」 の全員のコーラス。

後ろの大階段に、緑色の大きな雪の結晶が浮かび上がる。

「みんなの心と心が一つになり、永遠の絆生まれる」で、 雪組み恒例、「絆、絆!!」の振りつけ。

 

ちぎさんが、あのちぎさんが、舞台の上で、胸を抑えて嗚咽し、涙を流しながら歌うものだから。

泣きすぎて、ぼたぼた涙がたれるもので、カットソーに川のように涙染みが多数出来た。

 

 

■忘れないで

オレンジドレスのゆうみちゃんのシーン。

バンビのように縦にぴょうんぴょん飛びはねるおきゃんな娘役さん達がきゃわいいことこの上ない。

   いつも絆のシーンのあとにズダボロになっている場内が、ゆうみちゃんの明るさと銀橋の娘役の軽やかな手拍子に促されて、徐々ににこにこしていくのが常だった。

今公演は、退団公演だからといってめそめそしたままでは終わらせない、お客様に暖かな気持ちになって楽しんで欲しいという気持ちを強く感じたが、このシーンは、「笑って泣いて微笑んで」の微笑みの部分を担っていたと思う。

自分も直前の号泣必須の絆シーンに出ていたにもかかわらず、次のシーンではきっちり100万ドルの笑顔で見せてくるトップ娘役・咲妃みゆがいつも最高に可愛く、かっこよかった。

 

千秋楽、このシーンの最後、笑顔で踊りきった後、初めてゆうみちゃんの目尻から一筋涙がこぼれた。

忘れるわけない。

 

 

■黒燕尾

 千秋楽で、シーンの最初、まだ目に赤みの残っていたちぎさんが、黒燕尾を踊りはじめてすぐ目の色が落ち着いた。

神聖な、最後の黒燕尾。

 

なぜ、最後の黒燕尾の曲&歌が、よりによってベサメムーチョ」 なんだろう、と思って調べたら。

歌詞を見て嗚咽した。

ベサメ、ベサメ、ムーチョBésame, bésame mucho,とは、kiss me ,kiss me a lot。

 

私にキスをして、たくさんキスをして   今夜が最後かもしれないから

私にキスをして、たくさんキスをして   あなたを失うのが怖い、この後あなたを失うのが怖い

 

あなたを抱きしめたい あなたの目を見て、私の隣にいるあなたを

私はたぶん明日あなたと別れ

とても遠い遠いところへ行かなければならないから

 

自分が歌う歌詞を調べていないはずはない。でもナウオンでも座談会でもそれは誰も口にしなかった。

 

背中のスパンコールのSを光らせて、一人赤い大階段を上っていくちぎさん。

左右に、堅固な二列の雪男の壁。

雪男のはぜるような視線を浴びながら、中央で誰よりも激しく、誰よりも俊敏に動くちぎさん。

 

遠いところへ行く早霧せいなの男役の極み、最後の黒燕尾、目に焼き付けた。

 

 

■別れの曲

白いドレスで踊る二人の後ろで大階段に雪が振り、だいもんの美しい影コーラスが入る。

 

過ぎし日の懐かしいあなたと過ごした時

美しい思い出腕に抱いて歩みだす

再びあなたに逢える日をいつまでも信じて

 

村で見たときより、日を重ねるごとにだいもんの声が優しくなっていった。

トリデンテと呼ばれた三人の、最後の奇跡の取り合わせ。

 

銀橋にでた二人の後ろに、「See you again Sagiri」と綴られた大きな電飾がきらめく。

銀翹で出会うときの、ちぎさんの食い入るような強いまなざし。

魅入られたように目開くゆうみちゃん。

ロミオとジュリエットのような「やっと出会えた」という声が聞こえてきそう。

 

■パレード

エトワールの真彩ちゃんの声が救いにだった。

次の世代の、次の雪組へ、伸びやかにつながることを思わせる説得力のある美しい声。

 

please please 、definitely

See you again Sagiri &Sakihi