ドルセオリーチェ/バー・ケレス 瀬央ゆりあ  | 百花繚乱

百花繚乱

駆け出し東宝組。宙から花のように降る雪多めに鑑賞。



さて、るろ剣でろれろれになった私は、師匠であり同志である先輩とのディナーに出かけた。
大阪で有名なオシャレカフェを選んでいただいたが、アオシファイブにろれろれにやられた私に、くらがりの店でメニューをあれこれ選ぶ、心の余裕があるはずがない。

メニュー上で迷子になる私に 師匠一言、

”いいのよ、どの店に行っても料理の話題になることは絶対ないから。”

確かに。
ぶっちゃけ、今までヅカ仲間で集まった店で、何を食べたかを覚えていた試しがない。
下手したらアドレナリン出すぎててお腹空かないこともある。
水さえ与えておけばいくらだって喋り倒せる、それがヅカオタ。

さて、今回の私の遠征には影のミッションがあった。
せおっちが、プレシャススターでバーテンダー体験をした阪急インタナショナルのバーで、せおっち考案カクテルを啜ること。
ガイズ&ドールズのドルセド・リーチェにちなんで、ドル”セオ”リーチェ。

いろいろな意味で、これを一人ですする勇気はまだ私にはない。
私の抵抗感は、酒が遺伝的に飲めないまごうことなき下戸である師匠を無理やり引っ張ってでも、酒しか飲み物のない正統派ホテルのバーに無理やりつきあわせたほどである。
でも、飲みたいもんは飲みたい。

ちなみに、このプレシャススターで、”私ってこんな人”と番組からだされた質問に対してせおっち一言.

” デリケートダンディー

カクテル飲んでたら、間違いなく吹いてたね。
無音だったけどさ、カメラさんやスタッフたちの失笑こっちまで伝わってきましたよ。

更に続けて 
「自分ではそう思ってるんですけど、皆からはお調子者と言われます」
「・・・・多分、ほんとにお調子者なんだと思います」

せおっちの笑いは、絶妙の間ですね。

さて、阪急インターナショナルのバー「ケレス」
大人のバーです。
東京カレンダー(・・じゃない、大阪か)にでも乗ってそうです。

入り口から中に入ると途端に音が消えます。
天井に煌びやかなシャンデリア、重厚な絨毯、カウンターの向こう、琥珀色の薄暗い光の下には名だたる洋酒銘酒の瓶がラベルが沈んでいる。
テーブル席では背広の殿方が紫煙をくゆらせながら、煙草を指の腹で転がしなかまら円卓を囲んで談笑している。これこそダンディな光景である。

番組に出演なさってた女性バーテンダーの寺澤さんにもお目にかかれて、おすまし顏でカウンターに腰掛けたものの、内心はテンションマックスである。
”何にいたしましょう”と蝶ネクタイの別の男性バーテンダーさんの問いに、
”あの、、、、、そのですね、、”と手汗を太ももで擦りながら口ごもる私を、”がんばれ”と、ちえさんにブリドリでの楽曲使用のお願いを出来ずにもじもじしてる壱城さん、を見守るれんたとあんりちゃん、みたいな立ち位置で、師匠が私を優しいまなざしで見守ってくれていました。
カファンやってると、いやでもメンタル鍛えられますね

ドルセオリーチェ、、と言ってわかるでしょうか、、とおずおず切り出す私に、

「わかりますよ、かしこまりました」

包みこむようなプロの笑顔で受け止めてくれたバーテンダーさん、尊い、、

回答のあまりのスムーズさに、頼む方はたくさんいらっしゃるんですか?と伺うと、
「みなさんよく観劇の後にお寄りくださって注文してくださる方が多いです」と。

おお、わが兄弟たちよ!!




さて、そのドルセオリーチェ、とても美味しいです。
すっきりしとた甘さで飲みやすい。
白い泡がたって、見た目もとても美しい。

まあそこで私達が話していたことと言えば、「95期5組揃い踏みトップの実現性」
「カレーからマイティへの花組トップバトンリレーの正当性」
という輝かしい夢についてなんですけどね。
あまりに興奮した私は、水を飲むグラスを振り上げたとたんに、カクテルグラスを叩き割るという離れ業をやってのける。
器用にも、三日月型のごとく欠けたグラスの前で唖然としている私に、寺澤バーテンダーはまず第一に「お怪我はありませんか??」とお気遣いいただき・・。
バーケレスはいいバーです!! (ステマ)

夢心地で家路につくこの幸せ。

この一年間色々きついことも多く、宝塚がなかったらきっと生き延びられなかったな、としみじみ思う。
宝塚には、有無を言わさず、別の世界に連れて行ってくれる圧倒的な力がある。
どんな話でも、最後には幸せな気持ちになれるような、温かい結末がある。
置かれた状況で最善を尽くすという、人の努力の美しさがある。
それを遠くから見守っている無数の眼差しと暖かい拍手がある。
その末席に座れたことを心から幸せだと思う。

・・・と、ある時ノンケ友人に熱く語っていたら、
「あー、そうらしいね。私の叔母も熱心なファンで、しよっちゅう観劇に行ったりなんだしてて ひと財産つぎ込んだらしいよ

私が黙り込んだことは言うまでもない。
恐ろしいことをさらりと言うなや!

ちなみに、宝塚遠征でお勧めのおみやげは、「公演チョコレート」です。
これ、東京のキャトルには売ってないです。
CDケースの中に,公演をモチーフとした板チョコが並べられていて、とってもかわいい。
友人にもあげやすいし、飾りやすいしおすすめ。