令和5年12月13日(水)

 

 おはようございます! ご訪問 ありがとうございます。

 

 きょうは「正月事始め」ですね? 聞いたことない ¿? 今の若い人はご存知ないかもしれないですね?

 

 昔江戸時代中期頃までは、12月中旬ぐらいからなんとなく正月準備を始めていました。

ですが、当時使われていた暦(宣明暦)では、12月13日は婚礼以外は万事に大吉とされる「鬼宿日」にあたり、大変縁起のよい日ということから、年神様を迎える準備を始めるのにふさわしい日とされ、「正月事始め」として江戸時代中期以降には、定着したそうです。

 

        
 
 「正月事始め」の最初に取りかかったのは「煤払い」です。
昔は行灯や囲炉裏を使っていたので、家の中は煤だらけでした。なので大掃除と言えば「煤払い」のことでした。


 「煤払い」は「煤取節句」 (すすとりせっく)とも言いました。

当時は単なる掃除ではなく、煤と一緒に1年分の穢れや厄を祓い、家を清める神事の意味合いもあったのですね?

 

 

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       ナメたらあかん!

        低山の登山道は迷いやすい

        

 2023年、夏山の遭難事故は過去最多になったと話題になっています。新型コロナウイルスの5類移行などにより、登山者が増加したことで遭難者も増加しました。

聞くところによると、今夏の山の遭難者数は過去最大だとか!

 

 晩秋に入り山を歩くのにちょうどよい気候になり、紅葉狩りやキノコ狩りなど、登山以外にも山(低山)に入る機会が多くなりました。 

 

                 

 

 低山と聞くとお手軽、気楽に行けるというイメージがあるからか、遭難とは無関係といった印象をお持ちの方も多いかと思います。

ですが、実際は日本アルプスなどの高山での事故が減少する一方で、身近な低山での遭難者は増加傾向にあります。

 

 警察庁の調べによると2022年の遭難者数は3506人、対前年比431人増となっていて、10年間で3割以上増加しています。

 遭難の原因は道迷い、転倒、滑落が上位を占め、その3っつの項目を合わせると、全体の7割以上になります。

 

 今日は、低山の認識の誤解を解説し、低山に潜む危険性をご紹介します。

これからの低山登山の参考になれば幸いです。

 

 

⑴.「お手軽」「気軽」のイメージは大間違い

 

 低山とは、標高1,000m未満の山のことを指すことが多いです。

標高がそれほど高くない山は、冬に雪が積もりにくいため、1年を通じて標高の高い

山より登りやすい感じがします。

 

        

       登山道の入口が閉ざされていると勘違いする場所の例  

                 (左手奥に登山道が続いている)

 

      

          まっすぐ進みたくなる道の例  

         (実際の登山道はフェンスに沿って右に曲がる)

 

 だからといって軽い気持ちで入山してはいけません! 

低山も標高3,000m級の山も同じ自然です。一歩山で迷えば、方向感覚がわからなくなり、知識や装備がなければあっという間に遭難者となってしまいます。

 

 低山だから体力がなくても大丈夫という認識も間違っています。

低山であっても、標高の高い山と同程度の体力を要することはそんなに珍しくなく、高山と同じように危険な状況に陥ることがあります。

 

 なので、山に入るからには終日歩ける体力と、地図の読み方は最低限必要になります。

 

⑵.低山は道が整備されていないケースが多い

 

 低山でも人気の山であれば、舗装されており登りやすい印象があります。

しかし、それ以外の低山では登山者が少ないためか、道があまり整備されていない場合が多いです。

 「夏草が伸び放題」「倒木が放置されたまま」「危険個所がいつまでも対処されない」「登山口がわからない」など。地元の有志の手で守られているのはまだよい方で、まったくの手つかず状態の道も多く存在します。

 

 

⑶.目印が少ないので道に迷いやすい

 

 ハイカーに人気の山では標識が設置されており、登山道の目印もはっきりしています。でも、マイナーな低山では、「目印がまったくない」場所もあり、GPS機能のついた地図アプリや、紙地図を使わないと登山道を見失うことが多い場合があります。

 

        

           登山道が荒れていて目印の判別ができない例  

 

 

⑷.目印が多過ぎて迷いやすいケースもある

 
 目印が判りづらいケースとは真逆になりますが、目印が多すぎて道に迷うこともしばしばあります。
 
 二つに分かれた道のどちらにも目印のような紐がついていたり、登山口が分かりにくかったりして、どちらに進めばよいかわからず、間違った方に進むと行き止まりということもあります。
 
    
        目印が判りづらい例  
      (右が正しいルート。左を進むと道に迷うことになる)
 
 かくゆう私も低山の登山中に、いつの間にか正規の登山道から大きく外れてしまったことがありました。地元の方が作ったのか、地図にない道を進んでしまいました。
 
 無秩序にルートが作られているのは、低山ならではといえますが、登山前にはもちろん、登山中にも道をしっかり確認しながら進みましょう!
 
 
⑸.登山者が少ないので困ったときに助けが呼べない
 
 これは低山に限らず起こりますが、ハイカーに人気の山では、ルートを外れなければ、動けなくなった時にも周囲の登山者に助けを求めることができます。
 
 しかし、ハイカーの数が少ない低山では、ルートによっては、丸一日誰とも会わないことも珍しくありません。
 
     
         目印の意味が分からない例  
       (ここを右に曲がるという意味で黄色の目印を塗って
        あるが、二つの道があるようにも判断できてしまう)
 
 
●意外に多い「転倒による遭難」と「滑落・転落」

 

 遭難で最も多い「道迷い」の次に多いのが転倒です。崖や斜面などで滑り落ちないまでも、登山道で転倒し身動きが取れないほどのケガをして、その場から動けなくなってしまうこともあります。

 低山とはいえ厳しいアップダウンや不安定な足場、急峻な斜面もあるため、慎重さが求められます。

 私の知人の一人は、登山歴30年を超えるベテランハイカーですが、低山で道に迷って、急斜面を這い上がるのに苦労してなんとか遭難を免れた経験を、聞いたことがあります。

 道幅が狭く、足を滑らせると危険な道もあるため、低山だからといって甘くみないことです。

 

 低山でも滑落、転落する危険があるという認識を持って、自分の体力に見合った山であるかを見極めることが重要です。

 

 また、低山で何らかのトラブルにあった場合、ハイカーの少ない山では偶然通りかかる人に助けをお願いできる確率は低いですので、高山に登る時と同様に登山届の提出や、事前に入山することを家族や知人に伝えておくことでいざと言う時の助けに繋げることができます。

 

 

●低山こそ注意して登山すること

 

 低山ほど軽装の登山者をよく見かけます。山を気軽に楽しむのは賛成ですが、舗装されていない道をほとんど装備を持たずに歩いているのを見ると、不意の事故が起こった時にどう対処するのだろうかと不安に感じてしまいます。

 

 低山に入る時も、救急キットや防寒対策、ビバークなどの準備を万全にする必要があります。

 

 山歩きに気持ちのよい季節だからこそ、

     正しい知識や装備で、低山登山を十分に楽しんでください!

 

 

それではまた!

自称 アルピニスト より