わたくしは古民家をリフォームして仕事場としている。 小さな古民家は直すとこは直し、使えるとこはそのままにしている。
良く言えばビンテージ、見る人が見ればボロ屋である。
そんなお気に入りのボロ屋での1日はスピーカーから音楽を流しコーヒーを淹れ、窓を少しあける。
金木犀の香りが室内に仄かに入ってきて、お気に入りのオレンジの椅子がさらに秋を思わせるようになった。
小さなボロ屋でわたくしは1人せっせと仕事をこなす。
寂しさは無いが何か心が物足りない。
なんだろう。
そんな事を思いつつ、今日は月に一度のお手伝いをしにパートナーさんが来てくれた。
わたくしは雑務をお願いし、普段できない事務仕事をパソコンで行った。
普段は1人で過ごす職場にもう1人の気配を感じる。
パートナーさんはわたくしのお気に入りのオレンジの椅子に腰掛け、黙々と作業をこなしてくれている。
そんな光景を目にし、思わずキーボードを打つ手が止まり見とれてしまった。
普段1人で居心地が良いと思っていたが、思わぬ心の隙間があった事に気付いた。
お茶菓子とコーヒーを共に笑いながら頂いた。
心の隙間を埋めてもらった事に心の中で感謝した。
当たり前の存在と思っているのは、決して当たり前と言うわけではなく、かけがえのない大切なものなのだ。