前に大切な人から頂いた時計。
安物だからと照れ臭そうにプレゼントしてくれた。
わたくしは時計が好きだし、色々と集めていた過去もあり、今となっては高価な物もあるのだろう。
かと言って高級ハイブランドにはさほど興味は無い。
カバンや化粧品も見合った物が好きだ。
良い物を長く使いたいタイプだ。
話が逸れたが、頂いた時計は軽くてわたくしの華奢な腕によく馴染む。
主張せずに時間だけを的確に知らせてくれる。
今時便利なラインの通知や健康チェックなどないが、わたくしはそこまでして自分を縛られたくはない。
必要な時に必要な時間だけ教えてくれれば良い。
本当の自分を知るためにはもう少しアナログになって自分で考え、自分に向き合う必要があるのではないかと思う。
そんな時計のベルトが切れかかっている。
大切な人に相談したらベルトをプレゼントしてくれるそうだ。
自分は切れていないのに、自分まで替えるという始末。
だけどそういうところに小さな幸せを感じた。
ベルトが来るまで秒針を眺める楽しみが増えた。
