「ねぇこれから海に連れて言ってくれる?」
そう言われたのは午前1時過ぎ 堅気では無い連中が
赤ら顔で味わう事も無くユッケだカルビだと頬張る
冷たいくらいに湿った空気の中俺は車を闇に進めた
俺は《B-ツアーズ》と云う小さな旅行代理店を営んでいる
誰が言ったか《B級ツアーズ》などと勝手に決められた挙句
《疲れた人限定ツアー》なんていうキャッチで口銭を凌いでいる
そう言われれば俺はいつも疲れた人傷心した人専門なのだ
山梨県甲府市を離れ国道52号線をひた走る山道となり
あたりは闇でしか無い「・・・」何か話しかけようとしたが
闇の中を見つめる彼女の気だるい瞳に言葉は見つからなかった
ただやたらと煩い排気音の中の150分峠とトンネルが繰り返される
坂道が東に下る頃うっすらと白み始める空 久しぶりの光
サイドシートでは微かな寝息とアルコールの匂いの無防備な大人の女
ほんの少し滲んだ涙が今の彼女を語っているように思えた
東名高速を潜るとすぐに闇と光と空と海まで混ざり合ってきた
「うわー海だ」目を覚ました彼女は窓を開け潮風を浴びる
右折して海沿いを進む「中学の遠足以来よ」彼女が笑った
海の育ちの俺には信じられない言葉だが嘘でもなさそうだ
ただその輝いた笑顔がとてつもなく綺麗に見えたものだ
清水港で市場などを眺め朝食を取った途端に眠気が襲う
「どっかで休んでから帰ろうか」バッテリーをビンビンにして
眩しい光の中をまた車を走らせた帰路は富士五湖経由にした
そんな慣れ染めの女が女房なら美しい思い出なのだが
やはり同じように愛する男と別れなければならない人が居た
どうやら俺はそんな《傷心》女が付いて廻る性質らしい
まるで《夢を喰らう》と云う《漠》の様に傷ついた心を
喰らうハイエナの様な恋愛しか出来無かったかつて・・・。
そして今も疲れた心や病んだ心を飯の種にしている
何時まで経ってもハイエナで決してライオンにはなれないでいる
そんな俺を見透かすように親しい仲間は《B級ツアーの古葉》
と呼ぶ まぁそれも誰かにとっては《ベストツアー》になるのさ
とりあえず俺のくだらない話は此処まで
また《B級》に逢えたら その時また
そう言われたのは午前1時過ぎ 堅気では無い連中が
赤ら顔で味わう事も無くユッケだカルビだと頬張る
冷たいくらいに湿った空気の中俺は車を闇に進めた
俺は《B-ツアーズ》と云う小さな旅行代理店を営んでいる
誰が言ったか《B級ツアーズ》などと勝手に決められた挙句
《疲れた人限定ツアー》なんていうキャッチで口銭を凌いでいる
そう言われれば俺はいつも疲れた人傷心した人専門なのだ
山梨県甲府市を離れ国道52号線をひた走る山道となり
あたりは闇でしか無い「・・・」何か話しかけようとしたが
闇の中を見つめる彼女の気だるい瞳に言葉は見つからなかった
ただやたらと煩い排気音の中の150分峠とトンネルが繰り返される
坂道が東に下る頃うっすらと白み始める空 久しぶりの光
サイドシートでは微かな寝息とアルコールの匂いの無防備な大人の女
ほんの少し滲んだ涙が今の彼女を語っているように思えた
東名高速を潜るとすぐに闇と光と空と海まで混ざり合ってきた
「うわー海だ」目を覚ました彼女は窓を開け潮風を浴びる
右折して海沿いを進む「中学の遠足以来よ」彼女が笑った
海の育ちの俺には信じられない言葉だが嘘でもなさそうだ
ただその輝いた笑顔がとてつもなく綺麗に見えたものだ
清水港で市場などを眺め朝食を取った途端に眠気が襲う
「どっかで休んでから帰ろうか」バッテリーをビンビンにして
眩しい光の中をまた車を走らせた帰路は富士五湖経由にした
そんな慣れ染めの女が女房なら美しい思い出なのだが
やはり同じように愛する男と別れなければならない人が居た
どうやら俺はそんな《傷心》女が付いて廻る性質らしい
まるで《夢を喰らう》と云う《漠》の様に傷ついた心を
喰らうハイエナの様な恋愛しか出来無かったかつて・・・。
そして今も疲れた心や病んだ心を飯の種にしている
何時まで経ってもハイエナで決してライオンにはなれないでいる
そんな俺を見透かすように親しい仲間は《B級ツアーの古葉》
と呼ぶ まぁそれも誰かにとっては《ベストツアー》になるのさ
とりあえず俺のくだらない話は此処まで
また《B級》に逢えたら その時また