昨夜は妻と二人外呑み
仕事で浅草に来ていたらしいので
珍しく浅草で呑もうとあいなった
さて何処へ行こうかと


どうせなら旨いものが喰いたい
それもリーズナブルに呑みたい
と云う事で裏浅草を目指す
裏と云っては失礼な話なのだが


観音様を正面にみたら左へ 蛇骨湯と云う銭湯を左手に
東洋館なる寄席を気にしつつ右へ折れて馬券場前
六区興行街を進むとその先が浅草の北側出口
ひさご通りと云う名の短いアーケード街だ


仲見世や新仲見世と違いこの出入口は観光の匂いはなく
浅草の住人が家路を急ぐトンネルでもある
すき焼きで有名な《米久》なども此処にある
『此処来たよね』あぁバブル華やかな頃の思い出だ


とっ先は言問通り それを渡ると私の云う裏浅草である
千束通り商店街が長々と続きその両奥は浅草で働く人の住宅地
その旦那や女将さん達が贔屓に通う飲食店が相当数連なるが
あまり知られてはいない  いや知られたくない下町だ


これ以上歩かせると妻の機嫌は悪くなる先ずは《安楽亭》
ここはうまい酒と魚を食わせる前回行った店
今の私には少々贅沢 と言っても万券一枚で二人満足出来る
お勧め店だが今日はパス その先へ向かう


更にしばらく薄ぐらい路地をふらふらと 今日は《喜美松》にしよう
焼鳥とモツが絶品の店 レバ刺しはもとより他の部位も
刺身で食わせるモツ好きには堪らない店である
シロ・ハツ・コブクロ オッパイやキャンタマなんてところまで刺身である


暖簾をくぐるとそこは浅草 スーツ姿でさえ下町っ子の会話である
厨房は如何にも家族とアルバイト 赤子を背負った若女将である
焼き物の匂いが香ばしくこじんまりとした店はほぼ満席だ
丁度開いていたテーブル席に向かい合わせでビールを頼む


モツ刺し3点 レバタタキ 焼き物8本 ハイボール
妻が黙って喰う時はよほど口に合った時 旨いものは幸せになる
ちょいちょい食べて一時間 満足した会計は二人で5千円也
まだ宵の口の8時前 さてラーメンでも食いに行こうか


《トンキ》という店がある 餃子とラーメンが売りの店
経営は確か 東貴博 東ックスの店である 初入店
震災の影に隠れて逝ってしまった二郎さんの写真に目礼し
ビールを飲み干しラーメンが来る 並みに旨くてホッとした


ご機嫌さんで帰る二人はワンメーターのタクシー使い
鴬谷の駅まで戻るのでありました 『お気を付けて』
運転手の言葉が頭から消えぬうちに グシャガガガ・・・
そのタクシーが他のタクシーにぶつけられた夜でありました


《だれか芸人さんとかいなかったの?》
$俺の声2(不動産屋の歌と主夫)
柳家花緑師匠なんて言う 渋い方はお見かけしました