♪OH ラジオ 聞かせておくれ
あの頃が まんま蘇るあのナンバー
OH ラジオ 遠い空の向こう
届くかな あの人の胸に♪
by 忌野清志郎
今朝 いつものようにキッチンに行く
タバコに火を付け珈琲を入れる
朝食メニューを考えながら冷蔵庫をのぞく
そしてラジオのスイッチを入れるのだが
ガチャン 冷蔵庫の上から落としてしまった
ゲルマニウムラジオ 壊れてしまった
6年位愛用していた私の家事の相棒
その時 OH!RADIOが頭に浮かんだ
2009・5・9 グッちゃんと乃木坂駅へ
歩道橋を渡り右へ下りれば目的地だが
係員は手前で降りて左へ誘導する
目的地とは反対に歩く事3分 既に人人人
その列の最後尾 時間は12;30を過ぎていた
今年も多くの著名人が物故した その中でも
忌野清志郎 この訃報は衝撃だった
復活祭行けなかったがいつかはまた聞ける
そう思っていただけに再発は気がかりだった
13:00 青山公園にパイロンが置かれる
その先頭集団に並ぶ フェンスの横には長い列
蛇行して歩道にはまた反対側へと列は向かう
そして青山墓地側の歩道にも列は続く
RCサクセション 知ったのはラジオである
中学生当時はかぐや姫やら陽水やら拓郎やら
夜中のラジオから流れる新しい唄に夢中になった
ある日女性DJが私の一番好きな歌として流した
《ヒッピーに捧ぐ》その声は魂の叫びに聞こえた
それでも当時のアナログ時代RCの情報は少なく
皆が さだや松山やアリスに走るなか
自分は関西フォーク ブルースに傾倒していく
ラジオからですらRCの情報は少なかったと思う
テレビではピンクレディーが絶頂だった頃だ
14:30ようやく青山墓地側の歩道に移動
グッちゃんとの会話も既に尽きてきた
後ろの女性は神戸から来たらしい
今日中に帰れないかも知れないと電話していた
高1のある日 またもやラジオから《スローバラード》
フォーンセクションが新鮮だった それに負けない声
RCサクセションって?知人を頼り音源を得る
《初期のRCサクセション》 あれ・・?が最初の印象
15;30 列はまだまだ続く 脱落者は皆無
グッちゃんが自販機へ走る 手ぶらで戻る
全ての商品は売り切れのランプ 日差しは強い
音が遠くに聞こえる 2チャンネルで実況されている
その後すぐ深夜ラジオや有線で声を聞くようになる
《雨上がりの夜空に》の歌詞を仲間で論じる
車の状態なのかエロなのか 誰か新しいLPを買え!
しかし流行りは矢沢 地方にRCを語るものは少ない
きっとその頃だろう 小さなライブ専門のRCが
渋谷公会堂を超満員にしたのは
会場に入れないファンと揉み合う会館警備員
TVにも出るようにらりつまらなそうに話す清志郎
坂本龍一とコラボ CM出演 ビジュアル系か?
古井戸に居たチャボがRCメンバーだと気付いた
清志郎の声に絡むチャボのこもった声 最高だ
何だったか音楽番組 RC出演予定も画面に映らない
出番で出てきたのは 覆面ヘルメット姿のタイマーズ
《FM東京最低のラジオ》甲高く響く声は暴れまくる
会場唖然 司会者蒼白 戸惑うカメラワーク
強烈だった RCを一から知りたい 全て聞きたい
17:00 青山4丁目の交差点 横断歩道渡る
こんなに並んだ事はない まだまだ後ろは続く
いったい何人の人が何の為この列に居るんだ
ヘリコプターは上空を旋回 地上には報道カメラ
外国の大統領の葬儀を思わせる
大学に入ってから徐々に集めたRC音源
LPかダビングカセットテープ でも無いのが
《ヒッピーに捧ぐ》と《スローバラード》
流行りものだけはすぐに届くのだが・・・
当時の我々は古いフォークソングをアレンジ
その時のRCのサウンドとは程遠い志向
就職して東京に来てやっと手に入れたLP
《シングルマン》復刻版 なんじゃこりゃー
体中に震えが来た 魂を揺さぶる ハマった
出来たてのレンタルCD屋からRC名の付く
CD片っ端から聞いた 遅い情報を悔やむ
18:00 「意地でも見て帰る」疲れきって
いらいらし始めるAB型のグッちゃん
列は歩く速度が上がった もうすぐ会場だ
音が聞こえる《激しい雨》
♪RCサクセションが聞こえるー♪
二人で口ずさみ坂道を降りる
いま手元には12枚のCDアルバム
しかしRCはライブに限る 日比谷野音が蘇る
大御所と呼ばれても飄々とする清志郎
最期まで商業ベースにとらわれない姿勢
愛して止まないあの声 もっと聞きたい
18;30 青山葬儀場着 テントでポストカード貰う
「この歌何?」二人顔見合わせた《OH!RADIO》
既に甲本も竹中も居ない 正面はステージの用で
パーカンで彩られた 忌野清志郎 の看板
流れる音楽と熱気はまるで今からライブが始まる
そんな予感に拍車をかけるこの看板
会場の中は紅白幕の前に祭壇 献花台
逢いようの自転車やらギターやら 博物館だ
「清志郎~」一体何万人に呼ばれたんだろう
遺影と思われる写真は 知らない人が見たら
ただの おっさんだ
壊れたラジオはいつか直そう
きっとまたニュースを聞かせてくれる
清志郎の訃報も流していたこのラジオ
まだまだ刺激が欲しいから
清志郎さん そちらに行くのはずっと先です
19:30 会場を後にする 新宿へ向かう
カラオケ屋に入りRCの歌30曲を熱唱
腹をすかせたままほぼ無言で分れた
いいライブだった
♪OH ラジオ 聞かせておくれ
この世界に 愛と平和の歌を♪
敬称省略のご無礼お許しください


